ヤリスクロスのグレードの違い:初心者向け解説【XとGとZの違い】

ヤリスクロスのグレードの違い(XとGとZ) トヨタ

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「XとかGとかZとか…色々あるけど、何がどう違うの?」
「自分にはどのグレードが合ってるんだろう?」

ヤリスクロスは非常に人気の高いコンパクトSUVですが、いざ購入を考えると、グレード選びが少し分かりにくいと感じている方も多いかもしれません。

この記事では、そんなヤリスクロスのグレード選びで迷わないよう、基本となる「X」「G」「Z」の3つの違いに絞って、それぞれの特徴や価格、どんな人に向いているのかを分かりやすくまとめました。

この記事を最後まで読めば、以下の4つのことがスッキリと分かります。

  • 「X・G・Z」3つのグレードの「一言でわかる」違い
  • 価格やホイール、内装(シート)などの具体的な差
  • 2025年時点で一番売れている人気のグレード
  • あなたに本当に向いているグレードはどれか

※この記事の情報は、2025年11月1日時点の調査データに基づいて作成しています。

ヤリスクロスのグレードの違い:初心者でもわかるXとGとZの違い

ヤリスクロスのグレード選びは、2025年モデルにおいて「X」「G」「Z」の3つを基本に考えるのが最も簡単です。価格が安い順にX→G→Zと並んでおり、上位のグレードになるほど内外装の「見た目」と「快適装備」が充実していく関係になっています。どのグレードを選んでも基本の安全装備(Toyota Safety Sense)は標準で搭載されているため、ご自身の予算と「どこまでの機能が欲しいか」というバランスで選ぶことができます。

この記事では、まずこの基本となる3つのグレードの違いを、初心者の方にも分かりやすく解説していきます。

X・G・Zの違いを一言で比較

まず、それぞれの特徴をざっくり一言でつかんでみましょう。

  • X:「一番安くて燃費もいい“基本形”」。装備は必要最低限ですが、安全装備の基本的なものは搭載されています。
  • G:「見た目と快適装備をちょうどよく盛った“いちばん選ばれやすい真ん中”」。日常使いの満足度と価格のバランスが取れています。
  • Z:「ホイールも内装も安全も“最新のものが全部入りでかっこいい”上級グレード」。ヤリスクロスらしいSUV感を存分に楽しみたい方向けです。

この3つの関係性を知っておくだけで、カタログがぐっと読みやすくなるはずです。

2025年最新価格比較:ハイブリッド・ガソリン

次に、価格を見てみましょう。価格が高い順=装備が増える順、というのが基本です。

ここでは、2025年の一部改良後の新車価格(税込・メーカー希望小売価格)をグレードごとに比較してみます。

▼ヤリスクロス 2025年モデル主要価格

グレード ハイブリッド2WD ハイブリッドE-Four ガソリン2WD ガソリン4WD
Z 2,887,500円 3,118,500円 2,513,500円 2,744,500円
G 2,546,500円 2,777,500円 2,172,500円 2,403,500円
X 2,433,200円 2,664,200円 2,046,000円 2,277,000円

※2025年3月・8月時点のトヨタディーラー公開価格などを参考に当方で整理したものです。

どのグレードでも、ガソリン車からハイブリッド車にすると、約37万円程度高くなるイメージです。

装備の違い:ホイール・シート・内装

では、その価格差が具体的にどこに出ているのでしょうか。

特に違いが分かりやすく、選ぶときに決め手となりそうなポイントを表にまとめました。

▼グレードごとの主要装備比較(2025年モデル)

項目 X G Z
ホイール 16インチ
(スチール)
16インチ
(アルミ)
18インチ
(切削光輝アルミ)
シート素材 ファブリック 上質ファブリック 合成皮革
+ツイード調ファブリック
後席の分割 6:4 4:2:4 4:2:4
エアコン マニュアル
(基本)
オート オート
(ナノイーなど快適装備付)
安全装備 標準装備
・最新装備が設定不可
標準装備
+最新装備がOP
標準装備に、
最新装備が標準

この中で、特に注目したいポイントを2つ紹介します。

1. Zだけ見た目が大きく変わる「ホイール」

表の中でも、一番わかりやすいのが「ホイール」です。

XとGは16インチですが、Zだけが18インチの大きなデザイン(切削光輝)になります。

これだけで車の足元の印象がガラリと変わり、SUVらしい力強さが一気に増します。

「ヤリスクロスのかっこよさ」を重視する人にとって、Zが魅力的に映る一番の理由かもしれません。

2. G以上で使い勝手が向上する「後席」

見た目だけでなく、日常の使い勝手もG以上で良くなります。

代表的なのが「後席の背もたれ」の倒れ方です。

Xは「6:4」といって、左右どちらかを大きく倒すことしかできません。

一方、GとZは「4:2:4」で倒すことができます(座れる場所が44で、真ん中の2だけを倒せます。)

これができると、例えば「真ん中だけ」を倒してスキー板やキャンプ道具のような長い荷物を積んだまま、両側の席に2人座る(合計4人乗車)といった使い方が可能になります。

家族でのお出かけや、趣味の道具を積む機会が多い方には、G以上のほうが便利だと感じる場面が多そうです。

選び方の注意点 (特別仕様車・U)

ヤリスクロスのグレード選びで、少しだけ知っておくと混乱しないポイントが2つあります。

ひとつは、「Z “Adventure”」や「GR SPORT」といった派生モデルもあることです。

これらはZグレードをベースに、さらに特別な見た目や走り味を持たせたモデルだと考えてください。まずは基本のX・G・Zの違いを理解するのが近道です。

もうひとつは、サブスクリプションサービス「KINTO」専用の「U」グレードがあることです。

これは現金やローンで新車を買う場合には選べないため、お店で買う場合は、基本的にX・G・Zの3つから選ぶことになります。

※ご注意ください:この記事は2025年時点の情報を元にしています。装備の詳細は時期によって変わる可能性もあるため、最新の情報はトヨタ公式サイトやカタログでご確認ください。ヤリスクロスカタログ (2025/6)

▼「GとZ」の約30万円差についての考察
GとZの価格差(ガソリン2WDで約34万円)は、悩ましいポイントかもしれません。ただ、Zの18インチホイールや合成皮革を使ったシートは、後からGに付け足すのが難しい(あるいは非常に高額になる)装備です。もし「Zの見た目は好きだけど、ちょっと高い」と感じているなら、それは「Gを選んで価格の満足度を取るか」と「Zを選んで見た目の満足度を取るか」の悩みと言い換えられそうです。


ヤリスクロスのグレード:1番売れてるのは?

ヤリスクロスで1番売れているグレードは、2025年に公開された複数のトヨタ販売店の実績データで「ハイブリッドZ(2WD)」です。この傾向は、新車として購入された車が数年後に並ぶ中古車市場の流通量データでも裏付けられています。デビューから数年が経った現在でも、価格が一番高い最上級グレードの「Z系」が市場の主流であり続けていることがわかります。

一番安いXが売れているのではなく、一番高いZが人気なのには、はっきりとした理由がありそうです。


売れ筋は?データで見る人気グレード

全国すべてのグレード別販売台数、という公式なデータは公表されていません。

しかし、いくつかの公開されている実績を見ると、その傾向はかなりはっきりと読み取れます。

例えば、ある首都圏のトヨタ販売店が公開した実績(2025年1月〜2月成約データ)では、以下のようになっていました。

  • 1位:ハイブリッド Z (2WD)
  • 2位:ハイブリッド G (2WD)
  • 3位:ガソリン Z (2WD)

また、中古車市場の流通台数を分析したデータでも、「ハイブリッドZ」が全体の約4割を占めて1位、次いで「ガソリンZ」が約2割で2位、となっています。

デビューした2021年頃のデータを見ても、当時からZ系(ハイブリッドZが1位)が人気でした。

このことから、ヤリスクロスは「とりあえず一番安いX」を選ぶ人よりも、「どうせなら良いものを」とZ系を選ぶ人が多い車だと言えそうです。

なぜZが人気?リセールも理由?

一番安い「X(ガソリン2WD)」が約205万円なのに対し、一番人気の「ハイブリッドZ(2WD)」は約289万円。約84万円もの価格差があります。

それでもZが選ばれる理由として、以下のような点が考えられそうです。

1. 見た目の満足度が高い

やはり、Zグレードだけが装備する18インチの専用ホイールや、高級感のある内装(合成皮革シート)など、「Zにしかないかっこよさ」が決め手になっているようです。

2. オプション追加の手間が少ない

XやGを選び、そこに快適装備をオプション(追加料金)で足していくと、結局Zとの価格差が縮まってくることがあります。

「あれもこれも付けたら、Zのほうが安かった」ということもあり得るため、必要な装備が多い人は、最初から全部入りのZを選ぶのが合理的と判断している可能性があります。

3. リセール(売却時の価格)が高い

Zは新車で人気No.1ということは、中古車市場でも「Zが欲しい」という人が多いことを意味します。

つまり、数年後に車を売却するときも、他のグレードより高く売れる(=リセールバリューが高い)可能性が高いことを意味します

購入時は高くても、売却時に高く戻ってくるなら「実質的な負担額」は抑えられる、という計算が働いているといえます。

Xグレードはどんな人向け?

「Zばかり売れているなら、XやGはいらないの?」と思うかもしれませんが、そんなことはありません。

特に「ガソリンX」は、初期費用を徹底的に抑えたい個人の方にはもちろん、法人や官公庁の営業車、レンタカー、カーシェア車両として、まとまった台数が導入される重要なグレードです。

あくまで「個人が、自分の家庭用や趣味用として買う場合」に、Zが選ばれやすい傾向がある、と捉えるのがよさそうです。

※ご注意ください:販売実績は特定の販売店や時期に基づくものであり、リセールの傾向は将来の市場動向を保証するものではありません。あくまで参考情報としてご覧ください。

▼リセールについての補足
「リセールが高い」ことは、車選びの重要な要素のひとつです。ただし、これはあくまで将来の市場によって変動する「可能性」の話です。ハイブリッドZが人気だからといって、購入金額と売却金額の差が必ず埋まる(=お得になる)と断言できるわけではない、という点は心に留めておく必要がありそうです。

ヤリスクロスのグレード:それぞれに向いてる人

ヤリスクロスのグレード選びで迷ったら、「ご自身の車の使い方」と「予算」を基準に考えると整理しやすくなります。初期費用を最優先するなら「X」、毎日の快適さと価格のバランスを求めるなら「G」、そして見た目の良さや数年後の売却まで含めて満足度を追求するなら「Z」が、それぞれ向いていると言えそうです。

ここでは、3つのグレードが「どんな人」に合いそうかを、具体的に掘り下げてみます。

Xがおすすめな人:価格重視の人、法人

→ とにかく初期費用を抑えたい・社用車として使う人

「X」グレード(特にガソリン2WD)は、最安の約205万円からという価格が最大の魅力です。

「移動の手段としてシンプルに使いたい」「社用車やセカンドカーとして、コストを最重視したい」という方には、Xがぴったりです。実際に、Xグレードを購入する顧客には、会社・レンタカー・自治体らが多く、「必要最低限で出来るだけ安く」と考えています。

2025年モデルでは、一番安いXでも「Toyota Safety Sense」は標準装備されています。「安い=安全が弱い」というわけではないので、その点は安心材料と言えます。

Gがおすすめな人:バランス重視/玄人

→ 毎日の通勤や送迎で快適に使いたい・予算と装備のバランス重視の人

「G」は、多くの方にとって「ちょうどいい」選択肢となる、バランス型のグレードです。

Xにはないアルミホイールで見た目が良くなり、オートエアコンで車内は快適になります。さらに後席が4:2:4分割で倒せるようになるため、家族での使い勝手も上がります。

Z(ガソリン2WD)よりは約34万円安く、X(同)よりは約12万円高い、という絶妙な価格設定です。「Xでは物足りないけれど、Zほどの豪華さ(と価格)は必要ない」という方に最適です。

もしくは車に詳しい人が選ぶグレードでもあります。
OPで何が必要で何がいらないのかを自分で取捨選択することができるのであれば、Gグレードは良い選択肢となりえます(Xグレードはオプション追加不可が多く取捨選択が難しいため、カスタマイズ派はおのずとGグレードになりやすい)

Zがおすすめな人:見た目と装備重視の人

→ せっかく買うなら一番良いものを・見た目重視・リセールも気になる人

「Z」は、装備が最初から充実している最上級グレードです。

18インチの専用ホイールや、合成皮革を使った高級感のある内装など、Zにしかない特別な装備が魅力です。「せっかくヤリスクロスに乗るなら、一番かっこいい仕様がいい」と考える方に向いています。

また、実際に一番売れているグレードでもあるため、数年後に売却する場合も、他のグレードより有利になる可能性が高いです。

欲しい装備が多くて「Gにオプションをあれこれ足していく」のであれば、最初からZを選んだほうが総額も分かりやすく、満足度も高くなるかもしれません。

4WD・E-Fourの選び方

→ 雪道や坂道、未舗装路を走る機会が多い人

X・G・Zの各グレードには、ガソリン車なら「4WD」、ハイブリッド車なら「E-Four(イーフォー)」という四輪駆動のモデルが設定されています。

雪国にお住まいの方や、ウィンタースポーツ、キャンプなどで未舗装路を走る機会がある方は、これらを選ぶとより安心感が増しそうです。

※ご注意ください:この記事は2025年時点の情報を元に、グレードごとの特徴をまとめたものです。最終的な装備や価格の詳細は、必ず最新の公式情報や販売店でご確認ください。

ヤリスクロス公式サイト(トヨタ)

▼車選択メモとしての視点
こうして比較してみると、ヤリスクロスは「G」と「Z」で迷う方が一番多いかもしれません。個人的な印象ですが、「G」は道具として非常に優秀でコストパフォーマンスが高い選択肢、「Z」は道具としての性能に加えて「所有する満足感」を強く満たしてくれる選択肢、という違いがありそうです。どちらがご自身のカーライフに合うか、じっくり比較検討する時間も、車選びの楽しさかもしれません。