RVRの不人気は本当？理由と生産終了後の賢い選び方を徹底解説

「RVR 不人気理由」と検索すると、様々な情報が出てきて不安になりますよね。かつてコンパクトSUVの先駆けとして登場した三菱 RVRですが、近年では競合の台頭もあり、その立ち位置に悩んでいる方が多いのではないでしょうか。

「RVRの生産終了はいつだったんだろう？」「RVRにハイブリッドがないのはなぜ？」といった疑問から、「**RVRの燃費（WLTC実燃費）**は実際どうなの？」「RVRの後部座席が狭いって本当？」といった実用性に関する不安まで、気になる点は尽きません。

特に、競合比較としてWR-Vやヤリスクロスが挙がる中で、RVRを選ぶべきか迷うのは当然です。フルモデルチェンジはいつになるのか、あるいはもうないのか。税金や維持費はどのくらいかかるのか。新車の価格や在庫状況、そして中古車の相場はどうなっているのか。「RVRは人気がない」と言われることもありますが、その理由をしっかり理解すれば、あなたにとって「最高の選択肢」になる可能性も秘めています。

この記事では、車マニアの視点から、RVRが持つ独自の価値と、購入を検討する上での判断材料を分かりやすく解説します。

この記事を読めばわかること

RVRが「不人気」と言われるようになった背景と具体的な理由
生産終了後の新車（在庫車）と中古車の探し方、賢い選び方
競合車種（WR-V、ヤリスクロスなど）と比較したRVRの強みと弱み
後部座席の広さや燃費、維持費といった実用面でのリアルな評価
あなたのカーライフにRVRが本当にマッチするかの判断基準

RVRが不人気とされる背景：国内生産終了・モデル末期の影響
1. RVRの生産終了はいつ？在庫・中古市場への影響
2. RVRはモデル長期化で何が古い？安全装備・内装の世代差
RVRの弱点：後席の狭さ/背もたれ角と日常使い
1. RVRの後席/荷室は同サイズSUVと比べてどこが不利？
2. 乗り心地・視界・静粛性の実用レビュー要点
RVRはハイブリッド無しと燃費・維持費で不利？
1. 非ハイブリッドの年間ガソリン代の比較
RVRの競合比較と代替案（WR-V/ヤリスクロス/ライズ/ヴェゼルほか）
1. 価格帯・燃費・後席/荷室の要点比較
2. 社内競合：エクリプスクロスとの棲み分け
まとめ：RVRは「不人気」ではなく、特定のニーズに応える「玄人好みのSUV」

RVRが不人気とされる背景：国内生産終了・モデル末期の影響

三菱RVRの「不人気」という評価について考えるとき、その理由の多くは、2024年春をもって国内生産が終了したこと、そして2010年の登場から14年という長いモデルサイクルが大きく影響しています。これは車の性能が絶対的に劣っているというより、市場環境の変化によって「古く見えてしまう」という状況が生まれたと考えるのが自然です。RVRの歴史と現状を時系列で見ていきましょう。

RVRは2010年に現行モデルが登場して以来、改良を重ねてきました。特に記憶に新しいのは、2019年のフロントデザイン「ダイナミックシールド」の大幅な変更や、2023年2月に行われた安全装備の強化です。しかし、複数メディアの報道によると、三菱自動車は2024年4月をめどにRVRの国内向け生産を終了し、以降は在庫車のみの販売へと移行しました。

この「生産終了」と「モデル末期」という2つの事実が、RVRが不人気に見える大きな理由です。新車としてのプロモーションが減り、最新の競合車と比較される機会が増えると、どうしても安全装備や内装の世代差が目立ってしまいます。

【ワンポイント解説】「不人気」や「古い」という言葉は、必ずしも車の本質的な価値の低さを示すものではありません。むしろ、モデル末期だからこそ価格が手頃になり、改良を重ねた最終モデルは完成度が高いという見方もできます。大切なのは、表面的な評判だけでなく、その背景を理解した上で、ご自身の使い方や価値観に合う一台かどうかを見極めることです。

RVRの生産終了はいつ？在庫・中古市場への影響

RVRの購入を検討している方にとって、「生産終了はいつだったのか」は重要な情報ですよね。RVRの国内向け生産は、2024年4月ごろを目処に終了しました。これにより、新車は基本的に販売会社が抱える在庫車のみとなり、選べるグレードやボディカラーが限られてくるのが現状です。

もし新車のRVRにこだわりたい場合は、まずお近くの三菱自動車ディーラーに在庫状況を問い合わせることから始めましょう。三菱自動車公式サイトの「展示車・試乗車検索」も参考に、在庫照会の導線として活用できます。希望の仕様が見つかれば、長い納期を待つことなく手に入れられる可能性があります。

一方、中古車市場に目を向けると、選択肢は大きく広がります。生産終了によって、今後RVRの中-古車流通量は安定していくと予想されます。中古車を選ぶ際に最も重要なポイントは、**「2023年2月の一部改良¹が反映されているか」**です。この改良後のモデルを第一候補とすることを推奨します。

¹ 後側方車両検知警報システム（BSW/LCA）、後退時車両検知警報システム（RCTA）、サイド＆カーテンエアバッグ等が標準装備化されました。

【中古車選びのチェックリスト】

年式と改良点: 2023年2月改良「以降」のモデルか？安全装備の標準化有無を実車で要確認。
装備の確認: カタログスペックだけでなく、実車で希望の装備（特に安全装備）が付いているか確認する。
車両の状態: 修復歴の有無、走行距離、内外装のコンディションをしっかりチェックする。
記録簿の確認: これまでのメンテナンス履歴が分かる整備点検記録簿を確認する。
保証の有無: ディーラーの認定中古車など、手厚い保証が付いているか確認する。

RVRはモデル長期化で何が古い？安全装備・内装の世代差

RVRが「古い」と言われる最大の要因は、競合のWR-Vやヤリスクロスと比較した際の先進安全装備や運転支援機能の世代差にあります。2023年の最終改良で安全性は大きく向上しましたが、最新モデルで主流となっている機能には対応していません。

具体的にどのような差があるのか、下の表で比較してみましょう。

機能	三菱 RVR (2023年改良後)	ホンダ WR-V (Honda SENSING)	トヨタヤリスクロス (Toyota Safety Sense)
衝突被害軽減ブレーキ	○	○	○
車線逸脱警報・抑制	○ (警報のみ)	○ (維持支援あり)	○ (維持支援あり)
ACC (追従クルーズコントロール)	× (定速クルーズコントロールのみ)	△ (ACC・約30km/h以上で作動)	○ (全車速追従機能付 ※)
後側方・後退時警報	○ (BSW/RCTA)	○	○
駐車支援システム	×	△ (リアパーキングセンサー)	○ (アドバンストパーク ※)

※グレードにより設定や機能が異なります。

【賢い選び方のヒント】この比較から、RVRの少し苦手な点が浮かび上がります。特に、高速道路での渋滞や長距離運転を楽にしてくれる「渋滞追従機能付きACC」や「車線中央維持機能」が非搭載なのは、現代の車と比べると見劣りするポイントです。（RVRに搭載されているのは、一定の速度で走り続けるクルーズコントロール機能のみです）

ただし、これらの機能が不要な方にとっては、大きな問題にはなりません。例えば、

「運転は主に街乗りで、高速道路はあまり使わない」
「運転支援よりも、自分の感覚で運転したい」
「雪道や未舗装路を走る機会があり、4WDの走破性を重視したい」

という方にとっては、RVRのシンプルな機能と、三菱ならではの堅実な走りの方が魅力的に映るかもしれません。RVRの4WDモデルは、**最低地上高が205mm（2WDは195mm）**と高く設定されており、悪路走破性においては競合に対して明確な強みを持っています。

RVRの弱点：後席の狭さ/背もたれ角と日常使い

三菱RVRを検討する上で、多くの方が気にするのが後部座席の居住性です。ここでは、公式データと実際のオーナー評価を基に、その実用性を検証します。

まず、カタログに記載されている室内寸法は、長さ1,865mm × 幅1,480mm × 高さ1,260mmです。

【知っておきたいオーナーの声】 RVRの後席について、カタログでは「6:4分割可倒式シート」と記載されていますが、リクライニング機能はありません。そのため、長年のオーナーや専門家のレビューでは「後席の背もたれが少し立っているように感じる」という声が多く聞かれます。これは乗り心地の感じ方による部分も大きいですが、長時間のドライブでは、同乗者が少し窮屈に感じる可能性があるかもしれません。

「大人が4人乗ると、後席は少し窮屈に感じるかもしれない。」
「子供を乗せる分には問題ないが、長距離ドライブでは背もたれが立っているのが気になるようだ。」
「短距離の送迎や、主に1〜2人で乗るなら全く気にならない。」

【こんな使い方なら大丈夫！】 RVRの後席は、日常的な送り迎えや、チャイルドシートを使ってお子様を乗せるようなシーンでは、大きな問題になることは少ないでしょう。ただし、もし大人4人で長距離旅行に頻繁に出かけるのであれば、購入前に一度、後席の座り心地を実際に試してみることをお勧めします。

荷室容量は、5名乗車時で**406L（VDA方式）**を確保しており、日常の買い物や週末のレジャーには十分対応できる広さです。

RVRの後席/荷室は同サイズSUVと比べてどこが不利？

RVRのパッケージが、最新の競合車種であるホンダ WR-Vやトヨタヤリスクロスと比べて具体的にどのような違いがあるのか、比較してみましょう。

車種	室内寸法 (長×幅×高 mm)	荷室容量 (VDA方式)	後席・荷室の注目機能
三菱 RVR	1,865×1,480×1,260	406L	6:4分割可倒式シート
ホンダ WR-V	(非公表)	458L	後席の足元空間が広い、荷室の床が低い
トヨタヤリスクロス	1,845×1,430×1,205	390L	4:2:4分割可倒式シート(※)、ハンズフリーパワーバックドア(※)

※グレードにより設定が異なります。

この表から分かるように、RVRは荷室容量ではヤリスクロスを上回るものの、クラストップレベルの広さを誇るWR-Vには及びません。また、ヤリスクロスに設定されている後席の4:2:4分割可倒（中央だけを倒して長尺物を積める機能）や、足の操作で開閉できるハンズフリーパワーバックドアといった、荷室の使い勝手を高める便利な機能がRVRにはありません。

【選び方のポイント】あなたの使い方に合わせて考えてみましょう。もし、荷物の積みやすさや多彩なシートアレンジを重視するなら、WR-Vやヤリスクロスが魅力的に映るでしょう。後席に人を乗せる機会が多いなら、WR-Vの足元空間の広さは見逃せません。一方で、基本的な荷室があれば十分で、むしろ雪道などでの4WD性能を重視したいという方には、RVRが頼もしい選択肢となります。RVRは「最新の便利機能より、基本性能を大切にする」という方にぴったりの一台と言えるかもしれません。

乗り心地・視界・静粛性の実用レビュー要点

RVRの運転感覚や快適性は、長年のユーザーレビューからある程度の傾向が見えてきます。ここでは、乗り心地、視界、静粛性について、よく見られる評価をまとめました。

【オーナーたちのリアルな声】

乗り心地: 専門誌などでは「しっとりとしていて直進安定性が高い」と評価されることがあります。デビュー当時は少し硬めという印象でしたが、改良によって熟成され、ゆったりと走るのに適した乗り心地という声が多いようです。
視界: アイポイント（運転時の目線の高さ）が高く、見晴らしが良いという評価が多数です。前方や側方の視界は良好ですが、Aピラー（フロントガラス横の柱）が太いと感じる方もいるようです。
静粛性: この点が、RVRの弱点として最も多く指摘されます。特に高速走行時のロードノイズ（タイヤが路面を転がる音）や風切り音が、最新の車と比べると大きいと感じる方が多い傾向にあります。

【購入前のアドバイス】静粛性が気になるのは、車の基本設計が少し前の世代だからかもしれません。乗り心地や見晴らしの良さは多くの方が満足していますが、音に敏感な方は、ぜひ一度高速道路などを試乗して、ご自身の感覚で確かめてみてください。

【ちょっとした工夫で快適に】もし購入後にロードノイズが気になったら、静粛性の高いタイヤに交換するだけで、乗り心地が大きく変わることがあります。また、ドアの隙間に貼る静音化モールなども市販されており、数千円から試せる手軽な対策として人気です。こうした小さな工夫で、より快適なドライブを楽しんでいるオーナーも多いようです。

RVRはハイブリッド無しと燃費・維持費で不利？

三菱RVRのラインナップには、ハイブリッドモデルやPHEVモデルの設定がありません。搭載されているエンジンは1.8Lのガソリンエンジンのみです。

【市況解説】電動化が進む現代の市場において、ガソリン車のみのラインナップは、燃費を重視するユーザー層への訴求力が弱まり、販売上の不利に繋がったと考えられます。

ここでは、RVRの燃費と税金について、公式データを基に具体的に見ていきましょう。

駆動方式	カタログ燃費	市街地モード	郊外モード	高速道路モード
2WD (FF)	13.8 km/L	10.4 km/L	14.3 km/L	15.7 km/L
4WD	12.8 km/L	9.9 km/L	13.1 km/L	14.4 km/L

次に、維持費の大部分を占める税金についてです。

税金の種類	RVRの区分	年間の税額（目安）
自動車税（種別割）	1.5L超～2.0L以下	36,000円
自動車重量税	1.5t以下	12,300円 (エコカー減税対象外の場合/年換算)

※税額は標準税率です。お住まいの地域、購入時期の環境性能割、重課/免税の適用有無で変動します。

【維持費のポイント】 RVRの維持費は、特別に高いわけではありません。ただし、ハイブリッド車と比べると、購入時や車検時に受けられる税金の優遇（エコカー減税）がないため、その分の費用は少し多めに見積もっておくと安心です。

非ハイブリッドの年間ガソリン代の比較

RVRにハイブリッドモデルがないことは、燃費を重視するユーザー層へのアピールが弱くなり、販売面で不利に働いたことは否めません。特に、競合のトヨタヤリスクロスはハイブリッドモデルが非常に人気です。

ここで、年間のガソリン代がどれくらい変わるのか、簡単なシミュレーションをしてみましょう。

【年間1万km走行時のガソリン代比較（目安）】

前提条件: レギュラーガソリン価格を170円/Lとする。

車種 (駆動方式)	WLTCモード燃費	年間必要ガソリン量	年間ガソリン代
三菱 RVR (2WD)	13.8 km/L	約 725 L	約 123,250 円
トヨタヤリスクロス (HYBRID Z・2WD)	27.8 km/L	約 360 L	約 61,200 円

このシミュレーションでは、年間のガソリン代に約6万円の差が生まれる計算になります。もちろん、これはあくまで単純計算であり、車両本体価格の差（一般的にハイブリッド車の方が高価）や、実際の走行パターンによって差額は変動します。

【あなたの乗り方に合うのはどっち？】もしあなたが、毎日の通勤や長距離ドライブでたくさん車に乗るなら、ハイブリッド車とのガソリン代の差は年間で見ると大きくなります。一方で、週末の買い物や近所の移動がメインで、あまり距離を走らないのであれば、燃料費の差はそれほど気にならないかもしれません。その場合、RVRの車両本体価格の手頃さが、大きな魅力となるでしょう。ご自身の年間走行距離を思い浮かべながら、トータルでどちらがお得になるか考えてみてください。

RVRの競合比較と代替案（WR-V/ヤリスクロス/ライズ/ヴェゼルほか）

RVRを検討する際、必ず比較対象となるのが、同価格帯のコンパクトSUVです。ここでは、主要な競合車種との違いを明確にし、あなたのニーズに合った一台を見つけるための判断材料を提供します。

価格帯・燃費・後席/荷室の要点比較

車種	新車価格帯(目安)	WLTC燃費(代表値)	荷室容量(VDA)	特徴
三菱 RVR	約231～283万円	13.8 km/L (2WD)	406 L	熟成された走り、4WDの悪路走破性
ホンダ WR-V	約210～249万円	16.4 km/L	458 L	クラストップの荷室容量、広い後席
トヨタヤリスクロス	約190～316万円	27.8 km/L (HV)	390 L	圧倒的な燃費性能、先進安全装備
ホンダヴェゼル	約265～378万円	25.3 km/L (e:HEV)	(非公表)	高い質感、e:HEVの滑らかな走り
トヨタライズ	約172～235万円	28.0 km/L (HV)	369 L	コンパクトなボディ、リーズナブルな価格

※価格・燃費は2024年時点の代表的なグレードを参考に記載しており、仕様により異なります。

【あなたにピッタリの一台は？】この比較から、あなたにピッタリの一台が見えてきます。

価格と荷室の広さを両立したいなら → ホンダ WR-V
とにかく燃費を節約したいなら → トヨタヤリスクロス (ハイブリッド)
コンパクトさと手頃な価格を求めるなら → トヨタライズ
内外装の質感や上質な走りを重視するなら → ホンダヴェゼル
信頼性の高い4WD性能と、モデル末期ならではのお買い得感を求めるなら → 三菱 RVR

社内競合：エクリプスクロスとの棲み分け

「三菱のSUVが良いけれど、RVRの燃費が気になる…」という方には、同じ三菱の上位車種である**「エクリプスクロス」**が代替案となります。

エクリプスクロスは、RVRよりも一回り大きなボディサイズで、ガソリンモデルに加えてPHEV（プラグインハイブリッド）モデルがラインナップされているのが最大の特徴です。PHEVモデルは、家庭用電源から充電でき、モーターだけで日常のほとんどの距離を走行可能です。これにより、圧倒的な静粛性と滑らかな加速、そして優れた燃費性能を実現しています。

【三菱SUVの選び方】とてもシンプルです。