ハスラーmr31sとmr41sの違いまとめ【年式おすすめ】

ハスラーmr31sとmr41sの違い スズキ

「ハスラー mr31s と mr41s の 違い」は、中古車選びで最も多くの人がつまずくポイントです。

「見た目はそっくりなのに、型式が違うだけで何が変わるの?」

「古い方を安く買っても後悔しない?」

そんな疑問を持つのは当然のことです。実はこの2つの型式には、「マイルドハイブリッド(S-エネチャージ)の有無」という、走りや燃費を左右する決定的な差が隠されています。ここを理解せずに購入すると、「思ったより燃費が伸びない」「再始動の音が気になる」といったミスマッチが起きかねません。

この記事では、専門用語が苦手な方でも直感的にわかるよう、両車の違いを徹底比較しました。

この記事でわかること

  • MR31S(前期)とMR41S(後期)の決定的な性能差
  • 「価格重視」か「快適さ重視」か、あなたに向いているのはどっち?
  • 年式によって大きく変わる安全装備(自動ブレーキ)の進化
  • 車検証を見なくてもわかる、簡単な見分け方のコツ

※この記事の情報は、2025年11月21日時点の調査データに基づいて作成しています。

ハスラーmr31sとmr41sの違い

結論として、MR31SとMR41Sの決定的な違いは「S-エネチャージ(マイルドハイブリッド)の有無」です。MR41Sはモーターアシストによって燃費と静粛性が向上している一方、MR31Sはシンプルなガソリン車構造が特徴と言えます。

中古車サイトで初代ハスラーを探していると、必ずぶつかるのが「MR31S」と「MR41S」という謎の英数字ですよね。
「見た目は同じに見えるけれど、中身はどう違うの?」と不安になるかもしれません。

実はこれ、ハスラーが進化する過程で切り替わった「型式(かたしき)」の違いなんです。
ざっくり言うと、以下のように分けられます。

  • MR31S:デビュー当初のモデル(前期)。まだハイブリッドが付いていない、シンプルなガソリン車タイプ。
  • MR41S:2015年5月以降のモデル(後期)。「S-エネチャージ(マイルドハイブリッド)」というモーターアシスト機能が付いて、燃費や走りが進化したタイプ。(ただし後期でも一部MR31S【MT/廉価】あり)

では、具体的にどこが変わったのか、ポイントを絞って見ていきましょう。

違い1:Sエネチャージとエンジンの差

一番大きな違いは、車を動かす「心臓部」の仕組みです。

MR31S(前期・非ハイブリッド系)は、基本的にガソリンエンジンの力だけで走ります。
「エネチャージ」という名前の機能は付いていますが、これは減速時のエネルギーで電気を作るだけで、走りを助けてくれるわけではありません。

一方、MR41S(後期・マイルドHV系)には、「S-エネチャージ」が搭載されました。
こちらは発電機がモーターに変身して、発進してから約85km/hになるまでエンジンを応援(アシスト)してくれます。
「キュルキュル言わない静かな再始動」ができるのも、このMR41Sの特徴です。

違い2:燃費性能と走行フィールの比較

仕組みが違うので、当然ながら燃費や運転感覚にも差が出ます。

【比較】MR31SとMR41Sのスペック差
項目 MR31S MR41S
モーターアシスト なし あり(発進時など)
カタログ燃費
(NA 2WD JC08)
29.2km/L前後 32.0km/L
アイドリング
ストップ再始動
セル音が鳴る セル音がほぼなく静か
スムーズ

MR41Sはモーターが手助けしてくれる分、信号待ちからの発進が少しスムーズに感じられるかもしれません。
ただ、MR31Sの燃費が極端に悪いわけではないので、「そこまでの差は気にしない」という方もいらっしゃいます。

違い3:自動ブレーキなど安全装備の差

ここも非常に重要なポイントです。年式によって「ぶつからないための機能」の性能が異なります。

  • MR31Sの時期:「レーダーブレーキサポート」という、低速域で作動するシンプルな自動ブレーキが中心でした。
  • MR41Sの時期:特に2015年12月以降のグレードには、「デュアルカメラブレーキサポート」がX/Xターボから採用され始めて、2018年11月に標準化拡大。こちらは人の目と同じように2つのカメラで監視するため、歩行者検知など精度が高まっています。

「安全装備は少しでも新しい方がいい」とお考えの場合は、MR41S(特に後期のもの)を探すのが近道かもしれません。

▼車選択メモの考察
市場を見ていると、「MR41S(S-エネチャージ)」の登場は、軽自動車界における一つの革命だったように感じます。「軽自動車=うるさい・遅い」というイメージを、モーターの力で払拭しようとした転換点だからです。そのため、中古車市場でもMR41Sの方が価格が落ちにくい傾向にありますが、逆に言えば「足として割り切るならMR31Sの値頃感は圧倒的」とも言えるかもしれません。あえて古い型式を選ぶ賢さも、選択肢の一つです。

※本記事は執筆時点(2025年11月21日)の情報を元に作成しています。実際の車両状態や装備は個体差があるため、必ずハスラー公式サイトや販売店にて現車をご確認ください。

ハスラーmr31sとmr41sの違い:それぞれ向いてる人

MR31Sは「予算重視・MT派・カスタムベース」を求める人に適しており、MR41Sは「燃費・静粛性・安全装備」を重視するファミリーや街乗り派に向いています。

違いが分かったところで、「じゃあ、結局私にはどっちがいいの?」という疑問にお答えします。
それぞれの特徴を活かせるのは、次のようなタイプの方です。

MR31S(前期)はMT・価格重視の人

あえて「前期型(MR31S)」を選ぶメリットがあるのは、以下のような方です。

  • とにかく予算を抑えたい人
    ハイブリッド機構がない分、車両価格が手頃な傾向にあります。「初めての車だし、ぶつけるかもしれないから安くていい」という方にはピッタリです。
  • マニュアル車(MT)に乗りたい人
    これは決定的な理由になります。実は、MR41S(S-エネチャージ車)にはマニュアル設定が基本ありません。
    「自分でギアを操作してキビキビ走りたい」という方は、迷わずMR31Sを探しましょう。
  • カスタムして遊びたい人
    浮いた車両代で、タイヤを替えたりリフトアップしたりと、自分好みにカスタムしたい方にも人気です。
    構造がシンプルなので、長く乗る上で「直しやすい」と考える方もいらっしゃいます。

MR41S(後期)は燃費・安全重視の人

一方で、「後期型(MR41S)」を選んだほうが満足度が高くなるのは、以下のような方です。

  • 毎日の通勤・買い物がメインの人
    信号でのストップ&ゴーが多い街中では、S-エネチャージの「静かな再始動」と「モーターアシスト」がストレスを減らしてくれます。
    燃費も良いので、ガソリン代を気にする方にもおすすめです。
  • 安全装備を重視したい人
    ご自身だけでなく、ご家族を乗せる機会が多いなら、安全機能が強化されたMR41S(特に2015年末以降のデュアルカメラ搭載車)が安心材料になります。
  • 長く大切に乗りたい人
    年式が新しくなる分、内外装の状態が良い個体も見つけやすいです。
    「特別仕様車(J STYLE IIなど)」も豊富なので、ちょっと豪華な内装を選べるのもこの時期の特権です。

MR31SとMR41Sの簡単な見分け方

中古車屋さんでパッと見分けるには、「車検証の型式」を見るのが確実です。

  • DBA-MR31S と書いてあれば、基本は非ハイブリッド(またはMT)。
  • DAA-MR41S と書いてあれば、S-エネチャージ搭載車です。

▼車選択メモの考察
MR31Sを選ぶことは、決して「妥協」ではありません。特にMT車に関しては、今や希少な「遊べる軽SUV」として、一部のファンから熱烈な支持を受けています。一方で、MR41Sの完成度は非常に高く、現代の軽自動車と比べても見劣りしない快適性を持っています。「道具としてガシガシ使うなら31S」「快適な相棒として迎えるなら41S」という住み分けが、最も納得感のある選び方かもしれません。

※本記事の推奨内容は一般的な傾向に基づくものです。購入の際はご自身の用途に合わせてご判断いただき、詳細はハスラー公式サイトや販売店にご確認ください。

ハスラー年式による変化年表:どの年式がおすすめ

初代ハスラーは2014年の発売から2019年の生産終了まで、2015年5月のS-エネチャージ導入と同年12月の安全装備強化という2つの大きな転換点を経て熟成されました。

中古車を選ぶ際、「何年式の車を買うか」はとても大切です。
「あと半年新しい年式にしておけば、あの機能が付いていたのに!」と後悔しないよう、進化の歴史を年表にまとめました。

【初代ハスラー】年式別・主な変更点
時期 型式の目安 主な出来事・変化
2014年1月
(発売)
MR31S ハスラー誕生
・エネチャージ搭載
・レーダーブレーキサポート設定
・カラフルな2トーンカラーで話題に
2015年5月
(大きな分岐点)
MR41Sへ
順次移行
S-エネチャージ導入
・ここから主力が「MR41S」へ
・NA車の燃費が32.0km/Lへ向上
・静かなエンジン再始動が可能に
2015年12月
(安全強化)
MR41S デュアルカメラブレーキサポート採用
・ターボ車もS-エネチャージ化
・特別仕様車「J STYLE II」登場
2018年11月
(熟成期)
MR41S 安全装備の標準化拡大
・GグレードなどにもデュアルカメラBSを拡大
・特別仕様車「Wanderer(ワンダラー)」等の個性派も登場
2019年12月
(終了)
2代目(現行型)へバトンタッチ

中古ハスラーの狙い目年式は?

この年表から見えてくる「狙い目」は以下の通りです。

  • コストパフォーマンス派:2014年〜2015年初頭の「MR31S」。価格が底値に近く、選択肢も豊富です。
  • バランス重視派:2015年5月以降の「S-エネチャージ搭載車(MR41S)」。燃費と価格のバランスが取れています。
  • 安全第一派:2015年12月以降の「デュアルカメラブレーキサポート搭載車」。ここを境に安全性能がグッと上がっています。

▼車選択メモの考察
特に注意が必要なのは、2015年の5月と12月です。この年は「数ヶ月の違いで中身が別物になる」という激動の年でした。車検証の「初度登録年月」だけを見ていると、工場のラインオフ(製造)時期とズレていて、「買ったと思ったら改良前のモデルだった」というケースも稀にあります。必ず現車を見て、「S-エネチャージのロゴはあるか?」「カメラは2つ付いているか?」を目で確認することをおすすめします。

※年式による仕様変更は複雑なため、正確な装備内容はハスラー公式サイトのアーカイブや、販売店のスタッフに必ずご確認ください。