デリカD5のビッグマイナーチェンジが、2025年冬2026年初頭に、ついに現実のものとなりました。
「フルモデルチェンジではないけれど、中身は別物」と言われる今回の改良。「見た目が変わっただけ?」「価格はどれくらい上がるの?」と、購入のタイミングを迷っている方も多いのではないでしょうか。
実は今回の変更、エンジンや車の骨格こそ引き継いでいるものの、走りや安全装備は「ほぼ新型」と言えるレベルで進化しています。
この記事では、公式サイトやニュースの情報を、専門用語が苦手な方にも分かりやすく噛み砕いて整理しました。あなたの車選びの参考にしていただければ幸いです。
この記事でわかること
- 2025年冬の発売スケジュールと、具体的な価格帯
- 「純正カスタム」のような外観と、デジタル化した内装の変化
- 雪道の安心感が段違いになる「S-AWC」や新機能のメリット
- あなたの使い方には「新型」と「旧型」どちらが向いているか
※この記事の情報は、2025年12月1日時点の調査データに基づいて作成しています。
新型デリカD5ビッグマイナーチェンジ発売日いつ?価格は?【2025/2026】
まずは一番気になる「時期」と「お値段」について整理しましょう。公式発表や各種報道をまとめると、以下のスケジュールで動いています。
発売時期・予約スケジュール
- 発表・予約開始:2025年10月30日からすでに予約が始まっています。
- 発売時期:メーカー公式には「今冬発売予定」とされています。具体的な日付としては、12月中旬発表・1月発売といった動きが予想されています。
つまり、「もう注文できる状態」であり、実車が街を走り出すのは年明け早々、というイメージですね。
価格改定とグレード構成【値上げ?】
価格帯は、従来モデルと比較して全体的にアップしています。
- 価格帯(予定):約450万円 〜 約495万円
- グレード:3グレード展開(すべて4WDディーゼル)
「うっ、500万円近い…」と思われるかもしれません。確かに絶対的な金額は上がりました。しかし、この後ご紹介する「中身の進化」を見ると、単なる値上げではなく、「今までオプションだったものや、後付けしていたカスタムが全部入りになった」とも捉えられます。
価格上昇は痛いところですが、今回は「見た目のカスタム」と「安全装備の追加」がセットになっています。従来型を買って、後からオーバーフェンダーを付けたり、社外品のモニターを探したりする手間と費用を考えれば、「最初から完成されたパッケージ」として、実はコスパが悪くない可能性があります。特にリセールバリュー(売る時の値段)を考えると、最新型であることの強みは大きいです。
※本記事の内容は執筆時点(2025年12月)の情報に基づきます。実際の納期や最終的な乗り出し価格は、地域や販売店によって異なります。必ずデリカD:5公式サイトまたはディーラーにて最新情報をご確認ください。
【新旧比較】デリカD5ビッグマイナーチェンジ変更点一覧
細かい説明に入る前に、「結局どこが変わったの?」が一目でわかる比較表を作りました。
「骨格やエンジンはそのままに、ドライバーが触れる部分・目にする部分を徹底的に新しくした」のが今回の特徴です。
| チェック項目 | 今までのデリカD:5 (〜2025年中盤) |
新型デリカD:5 (ビッグマイナーチェンジ後) |
|---|---|---|
| 見た目の印象 | 個性的でギラッとした縦顔 | オーバーフェンダー+新バンパーで より「ゴツくてワイド」なSUV感 |
| 運転席まわり | アナログメーター シンプルな内装 |
8インチ液晶メーター採用 高級感とギア感を両立した内装 |
| 走り・4WD | 電子制御4WD (十分高性能) |
S-AWC(車両運動統合制御)搭載 雪道・カーブの安心感が別次元へ |
| 安全・駐車 | 基本的な予防安全装備 | コーナーセンサー追加(重要!) 自転車検知・バック誤発進抑制など強化 |
| 価格帯 | 400万円台前半~中盤 | 約450万円 〜 約495万円 後付けの多くの装備が標準&最新化 |
| エンジン | 2.2Lディーゼル+8速AT | 継続採用(信頼性重視) |
フルモデルチェンジではなく「ビッグマイナーチェンジ」としたのは、現行のプラットフォーム(骨格)とエンジンの完成度が極めて高いからだと思われます。無理に新型エンジンにして初期トラブルのリスクを負うより、「熟成された心臓部」に「最新の頭脳と装備」を組み合わせた、信頼性重視のアップデートと言えるでしょう。長く乗る道具としては、むしろ安心材料かもしれません。
※仕様はグレードにより異なる場合があります。詳細な主要諸元はデリカD:5公式サイトをご確認ください。
変更点①外観:サイズ全幅の拡大とデザイン【かっこいい】
新型の一番の分かりやすい変化は、その「立ち姿」です。
これまでは、どちらかというと「都会的な高級ミニバン」の要素もありましたが、新型は原点回帰とも言える「本格アウトドアギア」の雰囲気を強めてカッコイイです。
全幅拡大:純正オーバーフェンダー
タイヤの周りに、黒い樹脂のパーツ(ホイールアーチモール)が追加されました。これはいわゆる「オーバーフェンダー」のような役割を果たします。
- ワイド感アップ:情報によると全幅が約20mm広がっているようです。
- どっしりした安定感:タイヤが踏ん張っているように見え、視覚的な重心が下がって見えます。
これまで、デリカオーナーの多くが「もっと四駆らしくしたい」と、後付けパーツで実現していたスタイルです。それがメーカー純正で、しかも最初からボディ設計に合わせて装着されているのは大きな魅力です。
フロントグリルとリアの変更点
- フロント:あの特徴的な「縦型ヘッドライト」はそのままに、グリルやバンパーがより立体的でシンプルな造形になりました。「ギラギラ感」が少し抑えられ、「道具感(ギア感)」が増しています。
- リア:「DELICA」のロゴデザインなどが整理され、すっきりとしつつもプレミアムな印象に変わりました。
新色ムーンストーングレーの特徴
最近のアウトドアトレンドである「アースカラー」や「ソリッドなグレー」を取り入れた新色が追加されました。汚れが目立ちにくく、かつ都会のアスファルトにも馴染む、非常に今っぽいカラーです。
「全幅が広がる」と聞くと、運転しにくくなるのでは?と心配になるかもしれません。しかし、広がるのはボディそのものではなく、主にタイヤ周りのモール部分です。サイドミラーの幅(ミラーtoミラー)が変わらなければ、実質的なすれ違い感覚はそこまで大きく変わらない可能性があります。むしろ、「樹脂パーツが増えたことで、飛び石や草木による小傷を気にせずラフに使える」という精神的なメリットの方が大きいかもしれません。
※ボディカラーや外装パーツの詳細はデリカD:5公式サイトにてご確認ください。
変更点②内装:8インチ液晶メーターと質感の進化
ドアを開けて乗り込んだ瞬間に、「おっ、新しくなったな」と感じられるポイントが内装に詰まっています。
8インチ液晶メーターの視認性
これまでのアナログ針のメーターから、今どきの「ディスプレイメーター」に進化しました。
- 情報が見やすい:スピードや回転数だけでなく、この後解説する「S-AWC(タイヤの制御状態)」などがグラフィカルに表示されます。
- ワクワク感:ドライブモードを切り替えた時の演出などが、運転する楽しさを盛り上げてくれます。
スエード調シートと内装の質感
上級グレードには、特別仕様車で人気だった「スエード調素材と合成皮革」のコンビシートが採用されました。
- 滑りにくい:山道で体が揺すられにくくなります。
- 快適性:夏は熱くなりにくく、冬はヒヤッとしにくいのがスエード調の良さです。撥水機能もあるため、アウトドアでの使い勝手も考慮されています。
USBポート増設と快適装備
地味ですが、一番喜ばれるかもしれないのがこれです。
「USB Type-Cポート」が合計4個になりました。
特に後席用ポートの追加は重要です。キャンプ場への移動中、お子さんがタブレットで動画を見たり、ゲームをしたりしても「充電がない!」と喧嘩になるリスクが減ります。
内装の進化で注目したいのは「アンビエントライト(室内照明)」の追加です(一部報道ベース)。単なる飾りと思われがちですが、夜間のロングドライブ、特にキャンプ場に向かう真っ暗な道中では、「車内がほのかに明るい」ことが同乗者(特にお子さん)の安心感に繋がります。足元の荷物も見やすくなり、実用面でも理にかなった装備と言えるでしょう。
※内装の質感や装備はグレードにより異なります。詳細はデリカD:5公式サイトをご確認ください。
変更点③走行性能:S-AWC搭載で乗り心地が向上
エンジンや変速機は従来と同じですが、「タイヤをどう動かすか」という脳みその部分が、アウトランダーPHEVなどで定評のある最新システムに書き換わりました。
S-AWC搭載のメリットとは
「S-AWC(Super All Wheel Control)」は、4つのタイヤの駆動力やブレーキを、クルマが自動で細かく調整してくれるシステムです。
初心者の方にわかりやすく伝えると、こんなメリットがあります。
- カーブが怖くない:ハンドルを切った方向に、クルマが素直に曲がっていきます。「おっとっと」と外に膨らむ感じが減ります。
- 雪道で滑りにくい:滑りそうになると瞬時に制御が入るため、ドライバーは安心してハンドルを握っていられます。
- 高速道路で疲れない:直進安定性が増すため、横風が強い橋の上などでも、ハンドルの微調整が少なくて済みます。
ドライブモードとヒルディセント
路面状況に合わせて、ダイヤル一つでモードを切り替えられます。
- NORMAL:いつもの道用
- ECO:燃費重視
- GRAVEL:未舗装路や雨の日の安心感重視
- SNOW:雪道用
さらに、急な下り坂を自動でゆっくり下ってくれる「ヒルディセントコントロール」も新搭載。スキー場の急な帰り道や、キャンプ場の未舗装坂道で、「ブレーキを踏み続けなきゃ」という緊張から解放されます。
ミニバンは背が高く、カーブでグラっときやすい乗り物です。S-AWCの導入は、悪路走破性アップはもちろんですが、「普段の街乗りやカーブでの車酔い軽減」にも効果が期待できます。ドライバーの修正舵(無意識のハンドル調整)が減れば、長距離移動後のパパ・ママの疲れ具合が全然違ってくるはずです。これは「見えないけれど一番大きな恩恵」かもしれません。
※走行性能は路面状況や気象条件に左右されます。過信せず安全運転を心がけてください。詳細はデリカD:5公式サイトをご確認ください。
変更点④コーナーセンサー追加と機能強化
実は、これまでのデリカD:5に対して、購入を躊躇する最大の理由の一つが「安全・駐車支援装備の古さ」でした。今回のビッグマイナーチェンジで、安全・駐車支援装備が大幅に強化され、最新水準に近づきました
コーナーセンサーの標準装備化
クルマの四隅にある障害物を感知して、「ピピピ」と音と表示で知らせてくれる機能(パーキングセンサー)です。
「えっ、今まで付いてなかったの?」と驚かれるかもしれませんが、これまでは一部グレードやオプションに限られており、実質的にディーラーオプション頼みのケースが多くありました。これが標準化されたことで、
- 狭い駐車場での切り返し
- 見えにくい低い縁石やポール
への恐怖心がグッと減ります。
アラウンドモニターの画質向上:「3倍」キレイに
クルマを上から見たような映像で駐車を助ける「マルチアラウンドモニター」。このカメラ画質が大幅に向上しました。
夜間の駐車や、雨の日でも、画面がボヤけずくっきり見えるため、安心感が違います。
自動ブレーキと誤発進抑制
衝突被害軽減ブレーキが、新たに「自転車」も検知できるようになりました。また、バック時の「アクセル踏み間違い防止」機能も追加。
「家のガレージからバックで出る時」や「コンビニの駐車場」など、日常のヒヤリハットを防ぐ機能が強化されています。
デリカD:5はボンネットが見やすく運転しやすい車ですが、やはり死角はあります。特にアウトドアでは、岩や切り株など「見えない障害物」が多いもの。センサーと高画質カメラの組み合わせは、街中だけでなく「キャンプサイトでの位置合わせ」でも威力を発揮します。奥様やパートナーが運転する際も、「これなら運転できるかも」と思ってもらえる決定打になるでしょう。
※安全装備(e-Assist)はあくまで運転支援機能です。すべての危険を回避できるわけではありません。各機能の作動条件はデリカD:5公式サイトをご確認ください。
結論:新型デリカD5は買い?後悔しない選び方
ここまで見てきた進化ポイントを踏まえて、「新型を買うべき人」と「そうでない人」を整理してみましょう。
新型デリカD:5(ビッグMC後)が向いている人
- 雪国や山間部に住んでいる・よく行く人→ S-AWCとヒルディセントコントロールの恩恵を最大限に受けられます。
- 大きな車の運転や駐車に不安がある人→ 前後センサーと高画質カメラ、後退時ブレーキサポートが必須です。
- 一度買ったら10年は乗りたい人→ 装備が最新化されているため、数年経っても古臭さを感じにくいです。
- 純正のままカッコよく乗りたい人→ 最初からオーバーフェンダー等のカスタムが施されており、手間いらずです。
旧型・中古車がおすすめかもな人
- 初期費用をなるべく抑えたい人→ 新型との価格差で、ガソリン代やキャンプギアにお金を回せます。
- 自分好みにゼロからカスタムしたい人→ 純正オーバーフェンダーなどが逆に邪魔になる(好みのパーツが付けられない)可能性があります。
- S-AWCや最新センサーまでは不要と割り切れる人→ 従来の4WDシステムも十分優秀であり、ベテランドライバーなら不満は出にくいでしょう。
デリカD:5は、「唯一無二のオールラウンドミニバン」として、中古車市場でも非常に値崩れしにくい(リセールバリューが高い)車です。今回の新型は価格が上がりましたが、その分、将来手放す時の査定額も高値で安定する可能性があります。「高いから旧型」と安易に決めず、「売る時のことまで考えたトータルコスト」で計算してみると、意外と新型の方がお得になるケースもあるかもしれません。
※リセールバリューは市場動向により変動します。将来の価値を保証するものではありません。最新の販売条件はデリカD:5公式サイトやディーラーにてご確認ください。

