あなたのランクルが盗まれる確率【窃盗団vs最強セキュリティ対策】

あなたのランクルが盗まれる確率【窃盗団vs最強セキュリティ対策】 トヨタ

「ランクルが盗まれる確率」は一体どれくらいなのかというと、最新のデータから算出すると、一般的な自動車に比べて80倍~120倍も盗まれるリスクが高いという衝撃的な計算結果となりました。

これほどまでに高い盗難件数の背景には、海外での異常な需要を資金源とするプロの窃盗団の存在があります。彼らの巧妙な手口を前に、「どんな対策をしてもセキュリティは意味ないのでは?」と不安に思うオーナーも少なくないでしょう。しかし、正しい知識と複数の対策を組み合わせることで、愛車が盗まれるリスクを大幅に減らすことは可能です。

この記事では、ランクルの盗難に関するあらゆる情報を網羅し、具体的な自衛策までを徹底的に解説します。

  • ランクルが盗まれる具体的な確率と最新の盗難件数
  • なぜランクルばかりが窃盗団に狙われるのか、その理由
  • 窃盗団の巧妙な手口と、実際に盗難被害に遭いやすい状況
  • 「セキュリティ対策は意味ない」という噂の真相
  • 愛車を守るために今日からできる具体的なセキュリティ対策

ランクルが盗まれる確率を推定計算してみた

結論を言うと、ランクルが盗まれる確率はおおよそ0.266%から0.354%(日本全体ベース)という計算結果となりました。東京だと全国平均より低めで0.202%~0.269%、日本一車両盗難が多い愛知県では0.553%~0.736%、日本一車両盗難が少ない島根県では0.019%~0.026%となります。

▼計算結果の根拠:
計算式は、盗難台数 ÷ 国内車両台数です。
分子は「警察庁の発表による2024年の車名別盗難台数(全国)」により1064台。分母にあたる「ランクルの国内保有台数」は、警察庁資料(2023)の盗難件数643(千台当たり2.2台)と明記があり、2023年時点で29.2万台の保有台数があると逆算可能です。ここから販売台数と廃車台数を考慮して、30万~40万のレンジを分母としました

  • 保有台数30万台(高リスク推定): 1064 ÷ 300,000 ≒ 0.354% (約282台に1台)
  • 保有台数35万台(中リスク推定):1064 ÷ 350,000 ≒ 0.304%(約329台に1台)
  • 保有台数40万台(低リスク推定): 1064 ÷ 400,000 ≒ 0.266% (約376台に1台)

一般的な車のオーナーが盗難にあう確率は、2,499件(2024年の保険支払件数)/7,8756万台(四輪保有台数)で0.003%。つまりランドクルーザーのオーナーは、80~120倍のリスクがある計算になります。

盗難件数【2020年以降推移】と全体に占める割合

ランクルの盗難件数は、ここ数年で残念ながら非常に高い水準で推移しています。保険会社の支払いデータを見ると、その深刻な状況がよく分かります。

▼ランクルの盗難件数(損害保険協会の支払件数ベース)

損保協会の支払件数(ランクル) 自動車盗難全体に占める割合
2020年 275件 9.3%
2021年 331件 13.6%
2022年 450件 16.9%
2023年 383件 14.7%
2024年 688件 27.5%(4台に1台以上)

※日本損害保険協会のデータに基づく。ランドクルーザーにはプラドを含みます。

この表を見ると、2021年以降、ランクルは4年連続で盗難被害が最も多い車種(車名別ワースト1)となっています。特に2024年は件数が急増し、盗難車全体の4台に1台以上がランクルという、衝撃的な割合にまで達してしまいました。

かつてはプリウスが最も被害の多い車種でしたが、2021年にその状況は逆転し、以降はランクルが突出して狙われるようになってしまいました。

▼「日本一」という不名誉な称号ですが、これは裏を返せば、それだけランクルが世界中で価値を認められている証拠とも言えます。しかし、オーナーとしては手放しで喜べる話ではなく、しっかりとした自衛策が求められているということでしょう。

ランクル窃盗団の解説

ランクルの窃盗団

ランクルの窃盗は、個人の思いつきによる犯行というより、非常に組織化された「窃盗団」によって行われているのが実態です。彼らはまるで企業のように役割を分担し、計画的かつ効率的に犯行に及んでいます。

  • 下見・実行役: ターゲットの車の駐車状況やオーナーの行動パターンを事前に調べ、CANインベーダーやリレーアタックといった電子的な手口で車を盗み出します。
  • 移送・回送役: 盗んだ車を速やかに現場から移動させ、積載車などを使って人目につかない場所へ運びます。
  • 解体・偽装役: 「ヤード」と呼ばれる施設で、盗難車を海外のバイヤーの注文に応じて解体したり、車台番号を偽装したりします。
  • 輸出役: 解体した部品や偽装した車両をコンテナに詰め、税関をごまかして海外へ不正に輸出します。

このように、盗難されたランクルは犯罪組織の重要な資金源となっており、その手口は年々巧妙化しています。

▼映画やドラマのような話に聞こえるかもしれませんが、これが現実に行われている手口です。個人の窃盗ではなく、背後に大きな組織がいると考えると、対策もより一層本格的に考えなければならないと感じさせられますね。

盗まれた5つのシチュエーション

ランクルは、一体どのような場所や状況で盗難の被害に遭っているのでしょうか。窃盗犯に狙われやすい典型的なシチュエエーションを知ることで、対策のヒントが見えてきます。

  1. 自宅の駐車場(特に屋外)盗難の発生時間帯として特に注意が必要なのが、深夜から早朝にかけて(22時~9時)で、全体の約6割(2024年調査では55.6%)を占めます。自宅の駐車場、特に門扉などがなく道路から車が見えやすい環境は、窃盗犯にとって下見がしやすく、夜間に作業しやすいターゲットの一つになってしまいます。
  2. 月極駐車場やアパート・マンションの駐車場毎日決まった場所に駐車する月極駐車場なども、窃盗犯にとっては狙いを定めやすい場所の一つです。「CANインベーダー」といった特殊な電子機器を使ってロックを解除するのに、ある程度の作業時間が必要なため、人目につきにくい夜間の駐車場は特に危険です。
  3. 商業施設やコインパーキング「買い物中のわずかな時間だから大丈夫」という油断は禁物です。窃盗犯は、スマートキーが発する微弱な電波を特殊な機器で増幅させてドアを解錠し、エンジンを始動させる「リレーアタック」という手口を使うため、短時間の駐車でも被害に遭う例が報告されています。
  4. 整備工場や販売店に預けている間修理や点検のために車を預けている期間も、実はリスクが潜んでいます。閉店後の店舗に侵入し、専門的な知識でセキュリティを無効にして盗み出すケースも報告されています。
  5. 港の近くや「ヤード」と呼ばれる保管場所盗まれた車は、すぐに「ヤード」と呼ばれる解体・保管施設に運ばれます。そこでバラバラに解体されて部品としてコンテナに詰められたり、偽のナンバープレートを付けられたりして、海外へ不正に輸出されてしまうのです。

▼自宅の駐車場だから安心、というわけではないのが怖いところです。むしろ毎日同じ場所に同じ時間停めているからこそ、窃盗団にとっては下見がしやすく、犯行計画を立てやすいのかもしれません。短時間の駐車でも油断は禁物ですね。

高級車はいくらでもあるのに、ランクルはなぜ盗まれやすいのでしょうか?

フェラーリやランボルギーニのような超高級車ではなく、なぜランクルがこれほどまでに窃盗団のターゲットにされるのでしょうか。その理由は、ランクルの持つ世界的な価値と特殊な需要にあります。

  • 圧倒的な資産価値と世界的需要: ランクルは世界中で人気が高く、中古車になっても価値が落ちにくい(リセールバリューが高い)ことで有名です。
  • 過酷な環境でこそ輝く信頼性: 紛争地域やインフラが整っていない国々では、その圧倒的な耐久性と悪路走破性が重宝されます。「壊れないこと」が命を守ることにつながるため、多少のリスクを冒してでも手に入れたいという強い需要が存在します。
  • 豊富な部品需要: 世界中で数多くのランクルが今も現役で走っているため、修理用の部品にも常に高い需要があります。そのため、車体を丸ごと輸出するだけでなく、バラバラに解体して部品として売るだけでも大きな利益になるのです。
  • 確立された盗難手口の存在: 残念ながら、CANインベーダーなどの電子的な攻撃手法が窃盗団の間で確立されてしまっていることも、被害が拡大する一因となっています。

▼ランクルが盗まれやすいのは、単に「高級車だから」という単純な理由ではないのですね。その唯一無二の信頼性や、世界中のどんな場所でも活躍できる性能が、皮肉にも犯罪者の標的となる価値を生み出してしまっているようです。

ランクルは海外で一体いくらで売れるのか?

ランクルは海外で一体いくらで売れるのか?

日本で盗まれたランクルは、海外で信じられないような高値で取引されています。その行き先として特に多いのが、中東のアラブ首長国連邦(UAE)やアフリカ諸国です。

国・地域 取引価格帯の例(2024年式など)
UAE(ドバイ) 約940万円~1,470万円(62.7k~98.4k USD)
オーストラリア 約1,140万円~1,550万円(118k~155k AUD)
ケニア 約1,150万円~2,400万円(11.5M~24M KSh)
タンザニア 約1,650万円~2,860万円(260M~450M TZS)
※為替レートにより変動します。あくまで参考価格です。

これほどの高値で売れるため、窃盗団にとっては非常に「割の良いビジネス」になってしまっています。日本の国内相場との価格差が、彼らにとっての大きな利益(粗利)となるわけです。

ランクルのリセールについて詳しく知りたい人は、ランクルのガソリンvsディーゼル【リセールら比較】どっちがいい?をご覧ください

▼これだけの高値で取引されるのであれば、窃盗団がなくならないのも頷けてしまいます。正規のルートではないにも関わらず、これほどの市場が成り立っていることに驚きを隠せません。

ランクルの盗まれる確率を減らすセキュリティ対策【要点】

ランクルが盗まれる確率を減らすセキュリティ対策

愛車のランクルを盗難から守るためには、どのような対策が有効なのでしょうか。ここでは、具体的なセキュリティ対策の要点を、まずはじめに箇条書きでご紹介します。窃盗団の手口は巧妙化していますが、複数の対策を組み合わせる「複層防御」という考え方が非常に重要になります。それぞれの対策の詳しい内容は、この後の見出しでじっくり解説していきますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

  • 車本体への対策を徹底する ハンドルロックやタイヤロックといった物理的な対策から、最新の電子的な盗難手口である「CANインベーダー」を防ぐためのガード類まで、さまざまなアイテムを組み合わせて車そのものを守ります。
  • 駐車環境を見直す 窃盗犯が作業しにくい環境を作ることが、盗難防止の第一歩です。センサーライトや防犯カメラの設置、駐車場所の工夫など、普段の環境に一手間加えることが大切です。
  • 「対策は意味ない」と諦めない セキュリティ対策の目的は、犯行を100%不可能にすることだけではありません。窃盗犯に「時間がかかりすぎる」「面倒だ」と思わせ、犯行を諦めさせることが重要です。
  • 万が一のための「盗難保険」を理解する どんなに万全な対策をしても、盗難のリスクをゼロにすることはできません。最後の砦となるのが車両保険です。その仕組みや金額の決まり方を正しく理解しておきましょう。

▼ここから先は、具体的な対策について一つひとつ掘り下げていきます。自分にはどんな対策が必要か、考えながら読み進めてみてくださいね。

盗まれる確率を減らすセキュリティ対策【車体編】

ランクルを守るための対策として、まず基本となるのが車本体へのセキュリティ強化です。窃盗犯は電子的な手口と物理的な破壊の両方を使ってきますので、それらに対して「見た目で犯行を躊躇させ」「時間を稼ぎ」「異常を知らせる」という複数の壁を作ることが大切です。

  • ハンドルロック: 最も手軽で視覚的な効果が高い対策です。取り付けてあるだけで「面倒な車だ」と思わせる効果が期待できます。エアバッグ部分まで覆う大型のものは、破壊に時間を要しやすい傾向があります。
  • タイヤロック: タイヤを物理的に固定し、自走での盗難を困難にします。特に長期間車を動かさない場合に有効です。
  • OBD/CANガード: 近年主流の「CANインベーダー」は、車外の左前輪あたりにある配線に特殊機器を接続して侵入する手口が知られています。そのため、その配線部分への物理的なアクセスを防ぐガード類と、車内の診断用コネクタ(OBDポート)を保護するロックの両方を組み合わせることが有効です。
  • 隠しスイッチ(イモビライザー強化): 車の始動システムに割り込ませる秘密のスイッチを取り付け、たとえ犯人がエンジンをかけようとしても始動できなくする装置です。安全面や車両保証への影響も考えられるため、取り付けは専門知識のあるディーラーや信頼できる認証工場に相談することをお勧めします。
  • GPSトラッカー: 万が一盗まれてしまった場合に、車の位置情報を追跡するための装置です。犯人に発見されにくいよう、独立したバッテリーを持つタイプを複数設置するのがおすすめです。
  • セキュリティアラーム: 衝撃や傾きを検知して大音量で警報を鳴らす装置です。犯人は音や光で注目されることを嫌うため、犯行を諦めさせる効果が期待できます。
  • スマートキーの電波遮断: スマートキーから出る微弱な電波を増幅して悪用する「リレーアタック」を防ぐため、専用のポーチや金属製の缶にキーを保管する習慣をつけましょう。

▼たくさんの対策があって何から手をつければ良いか迷うかもしれませんが、まずはハンドルロックなど手軽に始められるものから試してみてはいかがでしょうか。複数の対策を組み合わせることで、一つひとつの効果が足し算ではなく掛け算のように高まっていくはずです。

盗まれる確率を減らすセキュリティ対策【環境編】

ランクルが盗まれる確率を減らすセキュリティ対策【環境編】

ランクルの車本体の対策と同じくらい重要なのが、車を停めておく「環境」のセキュリティです。窃盗犯は、人目につかず、作業しやすい場所を好みます。つまり、その逆の環境を作ってあげることが、非常に有効な対策になります。

  • 左前側の作業スペースをなくす: CANインベーダーの手口の多くは、車の左前部付近から内部の配線にアクセスします。そのため、駐車する際は左側を壁にぴったり寄せたり、ポールを置いたりして、犯人が作業するスペースを物理的になくすことが非常に効果的です(警視庁も推奨しています)。
  • 明るく照らす: センサーライトは犯人を驚かせる効果がありますが、常に一定の明るさを保つ常夜灯と組み合わせると、さらに防犯効果が高まります。影ができにくいように設置するのがポイントです。
  • 見通しを良くする: 窃盗犯は周囲からの視線を嫌います。隠れる場所が少なくなるよう、駐車場の見通しを確保することも有効な対策の一つです。
  • 侵入経路を物理的に遮断する: 門扉やシャッターを設置して駐車場への侵入を困難にしたり、出入口を別の車で塞いだりすることも、犯行を躊躇させる上で効果的です。
  • 防犯カメラを設置する: 犯行の様子を記録するだけでなく、カメラの存在そのものが強力な威嚇になります。「防犯カメラ作動中」といったステッカーと組み合わせるのがおすすめです。

▼自宅の駐車環境をすぐに変えるのは難しいかもしれませんが、駐車の向きや左側のスペースを意識するだけでも、今日から始められる立派な対策です。少しの工夫が、愛車を守ることにつながるかもしれません。

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ランクルのセキュリティ対策は意味ない?

ランクルのセキュリティ対策は意味ない

「ランクルにどんなにすごいセキュリティを付けても、プロの窃盗団には破られてしまう。だから対策しても意味がない」という声を聞くことがあります。本当にそうなのでしょうか?

確かに、単独の対策が破られてしまった例はあります。しかし、警察は二重、三重の対策を推奨しています。なぜなら、窃盗犯は捕まるリスクを常に天秤にかけており、侵入や解除に時間がかかる車を避ける傾向があるからです。

セキュリティ対策の本当の意味は、犯行を100%不可能にすることではなく、「この車を盗むのは面倒だ、リスクが高い」と犯人に思わせ、ターゲットから外させることにあるのです。アラームが鳴って逃走した、複数の物理ロックを見て諦めた、といった未遂事例は、まさにその効果を証明しています。

▼「意味がない」と考えるのは、もしかしたら窃盗団を過大評価しすぎているのかもしれません。彼らも捕まるリスクを常に考えています。少しでも「やりにくい」と感じさせることができれば、それだけで対策の意味は十分にあると言えるでしょう。

セキュリティ対策で実際に助かった事例

ランクルの盗難のニュースは悪い物ばかりではなく、実際に助かった事例も多く報告されています

  • 名古屋の販売店に窃盗団が押し入ったケースでは、CANインベーダーを狙ったが長引いて10分の作業後に撤収しています。
  • 茨木県警は、物理ロック等のシンプル対策で窃盗団の阻止の事例があると報告しています。
  • オーナー報告では、アラートが鳴った瞬間にバイクで逃走した事例も報告されています。

その他、セキュリティの定番である「威嚇灯や録画中表示」も、窃盗団から愛車を守る回避策として有効だと報告されています。

ランクルのセキュリティ対策で稼げる時間

セキュリティ対策を考える上で非常に重要なのが、「どれだけ犯人の時間を奪えるか」という視点です。窃盗犯は、とにかく時間をかけることを嫌います。時間がかかればかかるほど、発見されたり通報されたりするリスクが高まるからです。

  • 犯行のスピード感: CANインベーダーなどの電子的な手口の場合、わずか数分で盗み出されるケースも報告されています。まさに時間との勝負です。
  • 「時間を稼ぐ」という考え方: 対策の目的は、犯行を遅らせ、犯人にプレッシャーを与えることです。例えば、ハンドルロックの切断に数分、次にタイヤロックの解除に数分…と、複数の対策を組み合わせることで、犯行全体の所要時間を延ばし、リスクを高めることができます。
  • 総合力で守る: 一つひとつの対策で稼げる時間はわずかかもしれませんが、その積み重ねが犯行を断念させる大きな要因になります。「時間を稼ぐ」という視点で、犯人が嫌がる仕掛けをいくつ重ねられるかが重要で

ランクルのセキュリティ対策の間違ったやり方

ランクルのセキュリティ対策として良くある勘違いが、1つの最高品質のセキュリティに頼って「これで安心だ」と考えることです。

セキュリティ対策の目的は、破られない強固な金庫作りではありません。手間の掛かる複数のステージを用意することで「この車両は盗むのに時間が掛かり、高リスクだ」と諦めさせることです。たとえるなら、ゲームで超難関ステージを1つ用意するのではなく、クリアできるけど複数ステージを用意して時間をかけさせるイメージです。

この考え方になるのは、「どんな高度なセキュリティも必ず破られる」という前提で、セキュリティを考えるからです。そもそも窃盗団は、私たちが手に入れることのできるすべてのセキュリティを履修済みなハズです。彼らはセキュリティアイテムを実際に購入して、どうやって突破するかを試行錯誤して実践して訓練してきています。

高価なセキュリティが意味ないわけではありません。高度なセキュリティは突破に時間が掛かるし、窃盗団にとっても厄介でしょう。しかし単独ではやはり突破されるので、ここまでに紹介した対策を何重にもしてとにかく時間をかけさせましょう

【ランクルの盗まれる確率】記事のまとめ

  • ランクルが盗まれる確率は一般車の80倍以上と極めて高く、深刻な状況です。
  • 2024年の盗難件数は全体の4分の1以上に達し、4年連続で車名別ワースト1位となっています。
  • その背景には、海外での高い需要を資金源とする、組織化されたプロの窃盗団の存在があります。
  • 彼らはCANインベーダー等の巧妙な手口を使い、主に深夜の自宅駐車場などから短時間で犯行に及びます。
  • 「どうせプロにはセキュリティなんて意味ない」と諦めるのは間違いです。
  • 対策の目的は、犯行に時間をかけさせ「この車は面倒だ」とターゲットから外させることにあります。
  • ハンドルロックやタイヤロックといった物理的対策は、犯行を躊躇させる上で効果的です。
  • CANインベーダー対策として、駐車時に車の左側に作業スペースを与えない工夫も有効です。
  • 車本体への対策だけでなく、センサーライトや防犯カメラといった駐車環境の見直しも重要です。
  • 一つの対策に頼らず、複数の防御策を組み合わせる「複層防御」で愛車を守りましょう。

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