eビターラのグレードによる違いを徹底比較。スズキから登場する待望の新型EV「eビターラ」には、主に「X」と「Z」の2つのグレードが設定されており、どちらがいいか迷っている方も多いのではないでしょうか。基本的な「X」グレード、上級仕様の「Z」グレード、さらにZにはパワフルな「4WD」も用意されています。この記事では、それぞれの価格や航続距離、装備の違いを分かりやすく解説し、あなたにぴったりの一台を見つけるお手伝いをします。
この記事でわかること
- 全グレードの価格と航続距離の比較
- ベースグレード「X」と上級グレード「Z」の専用装備の違い
- パワフルな「4WD」と効率的な「2WD」のメリット・デメリット
- ライフスタイル別のおすすめグレード診断
- 補助金を含めた実質の購入価格の目安
eビターラのグレードの違い詳細全体像【XとZ-2WDとZ-4WD】
eビターラのグレード構成は、基本となる「X」、上級仕様の「Z (2WD)」、そしてZをベースに走破性を高めた「Z (4WD)」の3種類です。それぞれの最も大きな違いは、バッテリー容量(航続距離)、モーターの力強さ、そして内外装の豪華さにあります。ベーシックなXでも十分な性能を持っていますが、Zになると長距離移動がより得意になり、快適装備も一気に充実します。
具体的にどのような違いがあるのか、下の表でじっくり見比べてみてください。
項目 | X | Z (2WD) | Z (4WD) |
車両価格(税込) | 3,993,000円 | 4,488,000円 | 4,928,000円 |
駆動方式 | 2WD (前輪駆動) | 2WD (前輪駆動) | 電動4WD「ALLGRIP-e」 |
バッテリー総電力量 | 49kWh | 61kWh | 61kWh |
航続距離(WLTC) | 433km | 520km | 472km |
モーター最高出力 | 前: 106kW | 前: 128kW | 前: 128kW + 後: 48kW |
交流電力量消費率 | 124Wh/km | 131Wh/km | 144Wh/km |
安全装備 | 全車標準装備 | 全車標準装備 | 全車標準装備 |
給電機能(V2L/V2H) | 全車対応 | 全車対応 | 全車対応 |
※価格は2トーンカラーオプションを含まない場合。安全装備はデュアルセンサーブレーキサポートⅡやACCなど、給電機能は車内コンセント(1500W)やV2Hに対応します。
※車両価格から、国のCEV補助金87万円(全グレード共通)を活用できます。さらに税金面では、新車購入時と初回車検時の重量税が免税、環境性能割は非課税です。加えて、購入翌年度の自動車税も概ね75%軽減され、多くの自治体で年間6,500円程度の負担に。初期費用と維持費の両方で大きなメリットがあります。
▼ 車選択ガイドの考察
表を見ると、グレード間のキャラクター分けが非常に明確ですね。価格を抑えてEVデビューしたいなら「X」、航続距離とパワー、快適性を求めるなら「Z (2WD)」、そして雪道などでの安心感を最優先するなら「Z (4WD)」という、分かりやすい選択肢が用意されているように感じます。
eビターラのZにだけある装備一覧
eビターラのZグレードにだけ装備される主な特別装備は、開放感あふれるパノラマガラスルーフ、上質なレザー調コンビシート、運転席パワーシート、そして臨場感のある8スピーカーオーディオなど、車内の快適性と質感を大きく向上させるアイテムが中心です。これらは、ベースグレードのXとの価格差を納得させてくれる、魅力的な装備と言えるでしょう。
具体的には、以下のような装備がZグレード専用(またはZグレードで性能が向上)となります。
- パノラマ系ガラスルーフ: 大きなガラス面が車内に明るさと開放感をもたらし、ドライブを一層楽しいものにしてくれます。
- モーター性能の向上: Zグレードは前輪モーターの出力が128kWにアップ(Xは106kW)。発進や追い越しが一層スムーズで力強くなります。
- シートの違い: Zはレザー調とファブリックを組み合わせた高級感のあるシートに。運転席は電動で最適なポジションに調整できるパワーシートが備わります。
- 空調の強化: Zのエアコンには、空気清浄効果が期待できる「ナノイー」機能が追加されます。
- オーディオシステムのグレードアップ: スピーカーがXの4つから8つに倍増。よりクリアで迫力のあるサウンドを楽しめます。
- 4WDシステムの選択権: 雪道や未舗装路に強い電動4WD「ALLGRIP-e」は、Zグレードでしか選ぶことができません。
▼ 考察
スズキは「X」を実用的なベーシックモデル、「Z」を快適装備や走行性能にこだわった上級モデルとして、はっきりと位置付けているようです。単なる装備の差だけでなく、モーター出力という走りに関わる部分にも差を設けている点がポイント。これにより、ユーザーは自身の価値観(価格重視か、体験の質重視か)に合わせて選びやすくなっているのかもしれません。
▼ 注意点
これらの装備情報は、発売前のメディア向け情報に基づいています。実際の市販モデルでは細かな変更がある可能性も考えられますので、最終的には公式カタログで確認することをおすすめします。
eビターラの2WDか4WDのメリット・デメリット(それぞれ向いてる人)
eビターラのZグレードで選べる2WDと4WDの最大の違いは、**約44万円の価格差と、悪路や雪道での安定性(4WDの強み)、そして航続距離と電力効率(2WDの強み)**というトレードオフの関係にあります。どちらが良いかは、お住まいの地域や車の使い方によって大きく変わってきます。
2WDと4WDの主な違い
項目 | Z (2WD) | Z (4WD) | 差額・特徴 |
車両価格 | 4,488,000円 | 4,928,000円 | 440,000円 4WDが高い |
航続距離 | 520km | 472km | 48km 2WDが長い |
電力効率 | 131Wh/km | 144Wh/km | 2WDの方が効率的 |
走りの特徴 | 軽快で効率的 | 悪路や滑りやすい道で安定 | |
走行モード | NORMAL/ECO/SPORT/スノー | AUTO/TRAIL/ヒルディセントコントロール | 4WDは悪路向けの専用モード搭載 |
2WDが向いてる人
- 都市部や温暖な地域にお住まいの人: 降雪がほとんどない地域であれば、2WDで十分快適に走行できます。
- 少しでも購入価格を抑えたい人: 44万円の価格差は大きいですよね。その分を充電設備の設置費用や旅行費用に充てるのも賢い選択です。
- 航続距離と電力効率を最優先する人: eビターラで最も長い520kmという航続距離は2WDだけの魅力。長距離移動が多いけれど、雪道はあまり走らないという方に最適です。
4WDが向いてる人
- 降雪地域や山間部にお住まいの人: 冬場の凍結路や未除雪の道、急な坂道などでは4WDの安定感が絶大な安心につながります。
- キャンプやアウトドアが趣味の人: 未舗装のキャンプサイトへ入っていく際など、4WD専用の「TRAIL」モードが心強い味方になります。
- 雨の日の運転など、あらゆる場面で安心感を重視する人: 4輪でしっかり地面を捉える4WDは、雨で滑りやすくなった路面でも安定した走りを提供してくれます。
▼ 提案
もし迷ったら、「過去の冬、4WDがあれば…と感じたことが年に何回あったか」を思い出してみるのがおすすめです。年に数回のために44万円を投資するか、それともその分で高性能なスタッドレスタイヤを購入するか、という視点で考えると、ご自身にとっての答えが見えやすくなるかもしれません。
eビターラのXが向いてる人
eビターラのXグレードが特におすすめなのは、購入費用を抑えつつ、毎日の通勤や買い物といった普段使いでEVの魅力を最大限に活用したい方です。航続距離は433kmと十分で、シリーズで最も電力効率に優れているため、経済性を重視する賢い選択と言えるでしょう。
こんなあなたに「X」はぴったりです!
- 予算を重視し、賢くEVデビューしたい
- 車両価格399.3万円から、国の補助金(CEV補助金)などを活用すれば、より負担を抑えて乗り出せます。
- 主な用途は街乗りや片道100km程度の移動
- 433kmの航続距離があれば、毎日の利用で充電切れの心配はまずありません。夜間に自宅で充電するスタイルに最適です。
- ランニングコストを少しでも安くしたい
- 124Wh/kmという全グレードで最も優れた電力効率を誇ります。電気代を節約したい方には嬉しいポイントです。
- 豪華な装備よりも、シンプルで実用的なものを好む
- ガラスルーフやレザーシートは不要で、基本的な機能がしっかりしていればOK、と考える方にマッチします。
▼ Xグレードの可能性
「Xは装備がシンプルすぎるかな?」と感じる方もいるかもしれません。しかし、基本的な安全装備やディスプレイオーディオ、給電機能などは標準で備わっています。浮いた予算で好きなデザインのフロアマットを選んだり、便利な車内アクセサリーを揃えたりと、自分好みにカスタマイズする楽しみも生まれるかもしれませんね。
eビターラのZが向いてる人
eビターラのZグレードが最適なのは、週末の長距離ドライブや旅行を快適に楽しみたい方、そして日常の運転でもワンランク上の質感や満足感を求める方です。500kmを超える余裕の航続距離(2WD)や充実した快適装備、そして力強い加速性能が、所有する喜びを満たしてくれるでしょう。
こんなあなたに「Z」はぴったりです!
- 高速道路を使った長距離移動の機会が多い
- Z(2WD)の520kmという航続距離は、充電計画に大きな余裕をもたらします。また、128kWのパワフルなモーターは、高速での合流や追い越しを安心して行えます。
- どうせ乗るなら、快適で上質な車がいい
- 開放的なガラスルーフ、肌触りの良いシート、高音質なオーディオなど、Zだけの特別装備は同乗者にも喜ばれるはずです。
- アウトドアや雪道を走る可能性がある(4WD選択時)
- Zグレードなら、いざという時に頼りになる電動4WD「ALLGRIP-e」を選択できます。アクティブな趣味を持つ方に最適です。
- 家族や大切な人を乗せる機会が多い
- 静粛性の高いEVの走りと、Zグレードの快適な室内空間が組み合わさることで、すべての乗員がリラックスできる移動時間を提供します。
▼ Zグレードの魅力
Zグレードは、単に航続距離が長い、装備が良いというだけでなく、「移動の質」そのものを高めてくれるモデルだと考えられます。先行展示会などでは「スズキ車とは思えないほど質感が良い」といった声も聞かれるようで、メーカーとしても走りや内外装の質感にかなり力を入れていることが伺えます。価格は上がりますが、それに見合うだけの価値を感じられる方は多いのではないでしょうか。
【eビターラのグレードXとZの違い】記事まとめ
以下にeビターラのグレード選びのポイントをまとめました。
- グレードは3種類: 基本の「X」、上級の「Z(2WD)」、高性能な「Z(4WD)」から選べます。
- 価格と航続距離で選ぶ: 最も手頃なのは約399万円の「X」(433km)。 最も長く走れるのは約449万円の「Z(2WD)」(520km)です。
- 「X」はこんな人におすすめ:
- 初期費用を抑えたい方
- 街乗りや毎日の通勤・買い物がメインの方
- 自宅でこまめに充電できる方
- 「Z」は豪華装備が魅力:
- 「X」にはないパノラマガラスルーフや上質なシート、高性能オーディオが標準装備です。
- モーター出力も「X」よりパワフルで、高速道路などでの余裕が違います。
- 「Z」はこんな人におすすめ:
- 長距離ドライブや旅行によく出かける方
- 快適で上質な内装を求める方
- 追い越しなどで力強い加速が欲しい方
- 2WDと4WDの選び方:
- 「Z」グレードでのみ選択可能です。
- 価格差は約44万円で、4WDの方が高価になります。
- 2WDのメリット:
- 航続距離が長い(520km)。
- 車両重量が軽く、軽快な走りが楽しめます。
- 温暖な地域や市街地走行がメインなら十分な性能です。
- 4WDのメリット:
- スズキ独自の電動4WD「ALLGRIP-e」を搭載。
- 雪道や凍結路、未舗装路など悪路での安定性が格段に向上します。
- 4WDはこんな人におすすめ:
- 降雪地域にお住まいの方
- キャンプやスキーなどアウトドアレジャーが趣味の方
- 雨の日など滑りやすい路面での安心感を最優先したい方
- 補助金の活用:
- 国のCEV補助金87万円を活用することで、実質的な負担額を抑えて購入できます。
- 安全装備:
- 衝突被害軽減ブレーキなど先進の安全機能は全グレードに標準装備されています。