パジェロの走行距離限界は?ガソリンの寿命、ディーゼルの強みなど解説

パジェロの走行距離の限界 三菱

パジェロの走行距離の限界は、一概に「何万km」と断言できるものではなく、乗り方とメンテナンス次第で大きく変わります。一般的に20〜30万kmが目安とされますが、適切な整備を行えば、故障が少ないと言われる頑丈な設計を活かして、さらに長く乗り続けることも十分に可能です。この記事では、パジェロの真の寿命について、具体的な条件や数値を交えながら詳しく解説していきます。

この記事でわかること

  • パジェロの走行距離の限界、30万kmを超えるための条件
  • ディーゼル メリットパジェロ ガソリンの寿命の具体的な違い
  • 中古で後悔しない!故障の少ない個体の見分け方
  • 寿命を左右するウィークポイントと高額な修理費用
  • 夢の100万キロは可能か?その現実的な条件と方法

まず結論|パジェロの走行距離の限界は?目安と条件

パジェロの走行距離の限界は?現実

パジェロの走行距離の「限界」は、整備と使い方で大きく変わります。きちんと整備なら20〜30万kmが目安、高速主体で負荷が軽ければ30万km超も現実的。一方で牽引・悪路・塩害・整備不足が重なると15〜25万kmで主要リフレッシュ(AT・燃料系・冷却系・足回り)が必要になりがちです。寿命を決めるのは距離よりフレーム腐食とAT/燃料系の健全性、部品供給と費用。

詳しく見ていきます。

パジェロは寿命を縮める・伸ばす条件

縮める条件

  • 重い牽引・オフロード連発、急加速・急減速が多い
  • 冷却系・ATF・デフ/トランスファオイルの放置
  • 塩カルや海風による下回り錆の放置
  • 粗悪燃料(ディーゼル)

伸ばす条件

  • エンジンオイル&フィルタを5,000〜10,000kmまたは年1で確実に
  • ATF・デフ・トランスファを4〜6万kmごと
  • 冷却系(ラジエーター/ホース/サーモ/WP)を10万km目安で総合リフレッシュ
  • 下回り洗浄&防錆コートを定期実施(塩害地は必須)
  • ターボ車は高速後のアイドリング冷却を習慣に

パジェロの部品修理と修理費の相場(一般論および参考)

  • AT(オートマ):20〜30万kmでOH検討帯(使い方で大差)。30~60万円
  • インジェクタ/燃料ポンプ(ディーゼル):20〜30万km。3~5万円×気筒
  • ターボ:20〜30万km。10万~20万円
  • サスブッシュ/ショック:10〜15万km。10万~20万円
  • ハブ/ホイールベアリング:15〜20万km。1.5万~3万円、ハブAssy交換は5万円前後。
  • オルタネーター/スターター:15〜20万km。3万~15万円。
  • ラジエーター/ウォーターポンプ:10〜15万km。5万~10万円。
  • タイミングベルト/チェーン:年式・エンジンで異なる(ベルト車はおおむね10万km目安)

つまり、安いからと迂闊に手を出すと修理費用で余計に高くついてしまうということです。中古なら、信頼できる店で整備記録の行き届いた個体を選びましょう。

年式・エンジン(ガソリンV6/2.8/3.2D等)で整備ポイントが少し変わります。整備手帳の指定間隔を最優先で。

パジェロは故障が少ない?

結論、パジェロは「故障が少ない部類」です。堅牢な車体×駆動系(エンジン本体・AT/トランスファ)は長距離にも強い。弱い点は、下回り錆と4WD切替まわりの小物/冷却系、ディーゼルならDPF/EGRの煤。整備記録が連続していて防錆が行き届いた個体は安心ですが、一方で塩害・短距離主体・整備されていない個体はトラブル増のサインです。

つまり頑丈ですが、「整備していれば」という前提です。

10万キロだからと言ってパジェロの中古を不用意に買ってしまったら、「整備しておらず実は見えないところが錆びだらけで、壊れかけの部品も大量に会って乗り始めて呼称が立て続けに起こる」なんてこともありえます。

そうならないためにパジェロの中古で後悔しない故障の少ない個体を見分ける方法を解説します。

パジェロの中古は後悔する?故障の少ない個体を見分ける方法

結論:パジェロの中古は“選び方さえ外さなければ後悔しにくい”一台。ただしと**4WD切替まわり/補機(冷却・電装・DPF)**で個体差が大きいので、そこを外さないのがコツです。以下を押さえれば失敗確率はぐっと下がります。

後悔しやすいポイント3つ

  • 錆の見落とし:フレームやクロスメンバーやボディマウントの腐食は、距離よりも致命的になりやすいです。
  • 用途違う:短距離メインでディーゼルはフリです。長距離アウトドア主体なら、相性◎
  • 整備の先送り:「安いから整備歴ないけど大丈夫か」と選ぶと、整備費で50万近くかかることもあります。油脂一式・冷却系リフレッシュに足回り消耗は、それぞれが数万から十数万掛かります。特に足回りは数十万円です

パジェロの故障の少ない個体を見分ける原則

  • オイル/フィルタが年1整備記録があるか(年1万km以内)
  • 下回りは優先してチェック:錆、フレーム腐食、接触痕がないか
  • 4WD動作の確認:試乗で2H4H4HLc4LLcを切り替える。警告ランプ点灯や遅れ、異音があればスルー推奨
  • AT:滑りや強いショックがあればスルー推奨

もちろんここまでやっても素人では限界があります。

なので、「パジェロのいい中古個体を見つけるための見分け方」と考えるのではなく、「悪い個体を避けるための見分け方」としてください。営業ノルマを販売員の口車に乗せられない盾として使ったり、安く有望に見えるハズレ中古車を回避するのに使います。

結局のところ、良い個体を選ぶなら、「信頼できる中古屋」で「しっかり整備記録が行き届いている個体であること」が大前提です。最初は高く感じることもあるかもしれませんが、最終的には得することになります。

パジェロの中古のおすすめグレード年式は?ディーゼルかガソリン、どっち?

結論:中古で失敗しにくい「パジェロ」は――万能ならロングEXCEED(ディーゼル)2017–2019取り回し重視はショートVR-II 2014–2016街乗り中心はロングGR/EXCEED(ガソリン)2012–2015。

▼パジェロはディーゼルかガソリン、どっち
ディーゼル(4M41/V98W等:特に4M41推奨)は、山道や牽引やキャンプなど「0→中速」のパワーが必要な使い道で有利。長距離も強いです。しかし近距離メインになる普段使いだと、DPF(排ガス浄化フィルター)がつまりやすくなり怖い印象があります。

ガソリンは、静粛振動が少なく、短距離用途に相性がイイです。燃費は劣りますが、ディーゼルほど使い道に神経質になる必要がありません。

【パジェロの走行距離限界】ディーゼル/ガソリンの寿命目安と違い(30万km/15–20万kmの考え方)

パジェロのガソリンとディーゼルの寿命の違い

結論:パジェロのディーゼルとガソリンでは、同じ“距離”でも寿命の線引きはエンジンで変わります。ディーゼルは設計余力と低回転巡航により「約30万km」が現実的な到達圏、一方でガソリンは「約15–20万km」で寿命判断帯(使い方と整備次第で25–30万kmも視野)。差を生む要因は回転域と熱負荷、そして寿命を決めるのは距離より補機(インジェクタ・ターボ・DPF/EGR/点火・燃料・タイミング)と使用環境です。本章ではこの数字の根拠と、あなたの個体に当てはめる考え方を端的に解説します。

差が出る理由その1:設計

ディーゼルは高圧縮と高筒内圧に耐えるために、ブロック/クランク/メタルが頑丈。その代わり重くなっていますが、その代わりに頑丈なんです。

ガソリンは高回転で、平均ピストン速度や熱負荷も多いです。短距離でもガソリンの方が有利で、長距離だとほんの少しディーゼルの方が有利な程度ですが、それでもガソリン車の方がHPが少ないイメージです。

差が出る理由その2:補機(これが1番決定打)

ディーゼル:インジェクタや高圧ポンプやターボやDPFなどの部品が、20万から30万kmで整備必要領域に入ります。数十万円かかるので、買い替え判断をするオーナーが多いです

ガソリン:点火系や燃料ポンプや触媒/センサーが15万が山場になります。

差が出る理由その3:使用パターン

ディーゼル:長距離なら寿命増。しかし短距離運用だと、ディーゼルの方が寿命の削りが大きいです(しいかしディーゼルの方がHPが多い)。

ガソリン:長距離なら寿命増。短距離では少し寿命は縮みますが、ディーゼル車ほどではありません。

ディーゼルの強み:メリット

パジェロのディーゼルの強み

結論:パジェロのディーゼルは「低回転トルク×長距離の強さ×実用燃費」で光る実用派。牽引・積載・山道・悪路など“重い使い方”ほどメリットが大きいです。

強い低回転トルク

強い低回転トルクは粘り強く、スタック脱出や登坂、低速クロールに非常に強いです。発進〜中速の力強さはオフロードや牽引で有利になります。

向いている人:「旅行や車中泊にロングツーリング、オフロードや林道、キャンプ牽引、山間部積雪地域の常用」このような使い方の人には、ディーゼルが向いています。

中古価格が安定しやすい

パジェロのディーゼルの需要は堅調であり、リセールが崩れにくい環境にあります。

中古で買ったあなた自身もしっかり整備していれば、リセールバリューを見込めるのも強みです。

同じ年式でも10万から40万(参考値)と大きく違うので、結局しっかり整備しておく方が得することになります。

大容量タンク

88L-90Lでリッター7から10kmなので、ガス欠の心配がなく、長く走れます。重くなっても、ディーゼルの強い低回転トルクが有利に働きます。

を短く整理
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H3:買ってからの「後悔」パターンと回避策【高価値:購入適性チェックリスト】
(使用キーワード:パジェロ 後悔)
H3:故障が少ない?4M41の弱点と予防整備(燃料/DPF/AT/冷却)
(使用キーワード:パジェロ 故障 少ない)

パジェロの走行距離の限界—100万キロは可能?条件と現実

結論:パジェロで100万kmは“条件付きで可能”。ただし、無整備でたどり着く話ではなく、途中で“主要機関の手入れ(場合により交換)”を織り込んだ長期プロジェクトになります。さらに、「走行距離を延ばすためだけの長距離運用」も必要になってくるでしょう。

▼環境
100万kmは実例ありで、オーストラリアで100万km超のパジェロが話題になりました。しかしオーストラリアの人口は日本の人口の1/6で、国土は20倍です。つまり寿命を延ばす長距離走行にはもってこいの環境であったことがうかがえます。

▼公式の長寿命パジェロ
三菱公式で、97万km走行のパジェロを紹介しています。しかし96万kmでエンジンを完全に載せ替えており、「人によっては完全オリジナルとは言えない」という意見もあるでしょう。

▼日本での一般人におけるパジェロの限界
通勤運用+レジャーが習慣の人でも、整備良好なら50万キロメートルも珍しくありません。
毎日が長距離運用であれば、50万から70万も視野に貼ってくるでしょう。

参考出典:
三菱公式:パジェロ Final Edition
三菱公式:パジェロ殿堂入り
三菱公式:パジェロ