「日産ルークスのe-powerはいつ発売されるの?」と、心待ちにしている方も多いのではないでしょうか。残念ながら2025年秋に登場した新型ルークスにe-POWERの設定はなく、「一体なぜ?」「今後の予定は?」と気になる情報がたくさんあります。
そもそも日産のe-powerとはどんな仕組みで、一般的なハイブリッドカーと何が違うのか、そのメリットやデメリットまで詳しく知ることで、今後のクルマ選びの判断材料になるはずです。
この記事を読めば、以下の点がすべてクリアになります。
- ルークスe-POWERの最新の発売情報
- なぜ新型ルークスにe-POWERが設定されないのか、その理由
- e-POWERとは何か?初心者にも分かる仕組みの解説
- e-POWERのメリットと知っておくべきデメリット
- e-POWERと他のハイブリッドシステムの決定的な違い
日産ルークスe-powerはいつ?:新型ルークス最新情報
日産ルークスのe-POWERモデルの登場は、残念ながら2025年秋に発売される4代目の新型ルークスのラインナップには含まれておらず、現時点(2025年9月30日時点)で具体的な発売時期は公式に発表されていません。多くのファンが心待ちにしているe-POWER搭載ですが、まずはガソリンエンジンモデルからのスタートとなります。
2025年8月22日に先行公開され、9月19日に詳細が発表された新型ルークスは、「2025年秋」の発売が予定されています。
気になる価格やグレードは以下の通りです。
- 発売時期: 2025年秋
- 価格帯: 167万2,000円~246万2,900円
- パワートレイン: 660ccのNA(自然吸気)エンジンとターボエンジンの2種類。e-POWERの設定はありません。
- 燃費(WLTCモード): 17.4~21.0km/L
公式サイトや主要な自動車メディアを見ても、現行モデルのグレード一覧に「e-POWER」の文字はなく、マイルドハイブリッドも廃止されたとの報道もあります。
では、ルークスのe-POWERはいつ頃になるのでしょうか。業界メディアの観測では、「軽自動車向けのe-POWERは、まずデイズに先行して搭載され、その後にルークスへ展開されるのではないか」という見方が主流のようです。ただし、これはあくまで予測であり、日産からの正式な発表ではない点に注意が必要です。
▼なぜすぐにe-POWERモデルが出ないの?
軽自動車という限られたスペースの中に、e-POWERの複雑なシステム(エンジン、モーター、バッテリーなど)を詰め込むのは、技術的に非常に難しい課題です。また、コストが上昇し車両価格が高くなってしまうことや、すでに日産には「サクラ」という軽EVがあるため、商品同士の役割分担を考えている可能性も指摘されています。これらの課題をクリアするために、もう少し時間が必要なのかもしれませんね。
▼購入を待つべき?それともガソリン車を選ぶ?
もし「すぐにでも新しいルークスが欲しい!」という方は、先進装備も充実したガソリンモデルが素晴らしい選択肢になります。一方で、「やっぱりe-POWERの静かで力強い走りがいい」と考える方は、しばらく待つ必要があります。ただ、その登場時期は未定なため、ご自身のライフプランや車の買い替えタイミングとよく相談して決めるのが良さそうです。
日産ルークスにe-powerは適用されないと見る理由
日産ルークスにe-POWERが2025年秋のフルモデルチェンジで適用されなかった理由は、軽自動車特有の厳しい制約である「パッケージング(搭載スペース)」「コスト」、そして軽EV「サクラ」との「戦略的な棲み分け」などが複合的に絡んでいると推測されます。単純に技術的な問題だけでなく、市場でのバランスを考慮した結果と言えるでしょう。
e-POWERがすぐに搭載されない背景には、いくつかの「壁」があると考えられます。
- ▼パッケージング(搭載スペース)の壁e-POWERはエンジンに加えて、大きなモーターやバッテリーを搭載する必要があります。ただでさえスペースに限りがある軽スーパーハイトワゴンの中に、これらのユニットを乗員の快適性や荷室の広さを犠牲にせずに収めるのは、非常に高度な設計技術が求められます。
- ▼コストと価格の壁高効率なシステムであるe-POWERは、部品点数も多くコストがかかります。これを軽自動車に搭載すると、車両価格が大幅に上昇してしまい、手頃さが魅力の軽自動車としては価格競争力を失ってしまう可能性があります。
- ▼軽EV「サクラ」との棲み分け日産には、すでに大ヒットしている軽EVの「サクラ」があります。「電動化された軽」というカテゴリーで、静かで滑らかな走りを求めるユーザーにはまずサクラを提案し、ルークスはガソリン車の手軽さや航続距離を重視するユーザー向けに、という戦略的な役割分担があるのかもしれません。
- ▼技術的な最適化の難しさ燃費や静粛性、パワーのバランスを軽自動車という枠の中で最適化するのは簡単ではありません。特に、高速走行時の静粛性や効率をどう担保するかなど、解決すべき課題が残っている可能性も考えられます。
▼軽自動車ならではの「壁」を乗り越えるために
このように見ていくと、e-POWERがルークスに搭載されないのは、軽自動車という日本独自の規格が持つ特有の課題が大きく影響していることがわかります。小さなボディの中に、安全性、居住性、走行性能、そして燃費と、すべてを高いレベルで詰め込むための挑戦が今も続いているのです。
▼今後の可能性に期待
もちろん、日産が軽自動車へのe-POWER搭載を諦めたわけではないでしょう。業界の一部では、まずデイズからe-POWER化を進めるのでは、という観測も出ています。今後、技術の進歩によってユニットが小型化されたり、コストが下がったりすれば、ルークスにe-POWERが搭載される日はきっと来るはずです。その日を楽しみに待ちたいですね。
e-powerとは:仕組み
e-POWERの仕組みは、一言でいうと**「エンジンを発電のためだけに使用し、100%モーターの力で走る」日産独自のハイブリッドシステム**です。ガソリンで発電するものの、駆動は電気自動車(EV)と全く同じ。だからこそ、EVのようなとても滑らかで静かな、そして力強い走りを体験できるのが最大の特徴です。
もう少し詳しく、e-POWERの世界をのぞいてみましょう。
- エンジンはあくまで発電機:e-POWERの心臓部は、高出力のモーターと発電用のガソリンエンジンです。従来のハイブリッド車が、状況に応じてエンジンとモーターの両方でタイヤを動かすのに対し、e-POWERではエンジンはタイヤとは一切繋がっていません。エンジンの役割は、ただひたすら発電に徹すること。そして、その電気をバッテリーに蓄えたり、直接モーターに送ったりします。
- 走りは100%モーター駆動:タイヤを回すのは、100%モーターの仕事です。モーターは、電気を流した瞬間に最大の力を発揮できる特性があるため、アクセルを踏んだ瞬間にスッと静かに、でも力強くクルマが発進します。この応答性の良さが、信号の多い街中での運転をとても快適にしてくれます。
- 賢いエネルギー管理:e-POWERは、クルマが最も効率よく走れるように、常に頭を働かせています。エンジンを動かすのは、クルマが最も苦手とする非効率な領域ではなく、エンジン自身が最も燃費良く発電できる「おいしいポイント」を狙って作動させます。また、第2世代以降のe-POWERでは、ロードノイズが大きいザラザラした路面を走行中にあえてエンジンをかけ、エンジン音を騒音でかき消すといった静粛性を高める工夫もされています。
- アクセルペダルだけで速度調整も:「e-Pedal Step」などのワンペダル感覚の操作も特徴です。アクセルペダルを緩めるだけで、回生ブレーキがしっかり効いて滑らかに減速します。これにより、アクセルとブレーキの踏み替え回数が減り、運転の疲れを軽減してくれます。
▼**「充電のいらない電気自動車」のからくり**
このキャッチコピー、聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。e-POWERは、外部のコンセントから充電する必要がありません。必要な電気はすべて自分のエンジンで作り出すからです。だから、ガソリンスタンドで給油さえすれば、充電スポットを探す手間なく、電気自動車の走りを楽しめる、というわけです。
▼常に進化を続ける技術
e-POWERは登場以来、進化を続けています。初代ノートに搭載された第1世代から、静粛性や効率を高めた第2世代へ。そして最新の第3世代では、苦手とされてきた高速走行時の燃費も最大約15%改善されるなど、弱点を克服し続けています。これからもどんな進化を見せてくれるのか、楽しみな技術です。
e-powerのメリット
e-POWERのメリットは、電気自動車(EV)譲りの「滑らかで力強い加速」と「圧倒的な静粛性」、そしてペダルの踏み替えが減ることで「運転が楽になる」という点が最大の魅力です。特に、信号や渋滞の多い日本の街中での運転を、とても快適でストレスの少ないものに変えてくれます。
e-POWERがもたらす嬉しいポイントを、一覧表にまとめてみました。
メリット | 具体的に何が嬉しい? |
EVのような滑らかな発進・加速 | 信号待ちからのスタートがとてもスムーズで力強い。ストップ&ゴーが楽になります。 |
高い静粛性 | エンジンは発電時しか作動しないため、特に街中では驚くほど静かです。 |
運転が疲れにくい | アクセルペダルを戻すだけで滑らかに減速。ペダルの踏み替え回数が減り、疲労を軽減します。 |
市街地での燃費が良い | 減速時のエネルギーを電気に変えて再利用する「回生ブレーキ」と、効率の良い点でのエンジン発電で、街中での燃費が伸びやすいです。 |
充電インフラが不要 | 外部からの充電は一切不要。ガソリンさえ入れれば、EVのような走りを楽しめます。 |
雪道や悪路でも安定(4WD) | 前後のモーターを緻密に制御する「e-4ORCE」なら、滑りやすい路面でも安定した走りを実現します。 |
ブレーキの負担が少ない | 回生ブレーキが主体で減速するため、ブレーキパッドの摩耗が少なく、経済的です。 |
▼特にこんなシーンで輝く!
e-POWERのメリットは、特に「街乗り」がメインの方に大きな恩恵をもたらします。「毎日の通勤や買い物でよくクルマを使う」「渋滞の多い道を走ることが多い」「静かでリラックスできる運転が好き」…そんな方には、e-POWERは最高のパートナーになってくれるはずです。ユーザーからも「下道なら燃費が素晴らしい」「加速が良くて静か」といった声が多く聞かれます。
▼見落としがちな経済的メリット
回生ブレーキのおかげで、ブレーキパッドが長持ちしやすいという点も、長く乗る上では嬉しいポイントです。もちろん全く交換が不要というわけではありませんが、消耗品にかかる費用を少し抑えられる可能性があります。日々の燃費だけでなく、こうした長期的な視点でのメリットも考慮すると、e-POWERの価値がより一層見えてきますね。
e-powerのデメリット
e-POWERのデメリットは、「高速道路での燃費が伸び悩む傾向」があることや、強い加速時などに聞こえる「エンジン音への違和感」、そして「車両価格が高め」になる点が主な注意点として挙げられます。また、冬場の暖房使用時に燃費が落ちやすいのも、知っておきたいポイントです。
どんなに優れたシステムにも、少し苦手なことや注意点はあります。e-POWERのデメリットを正直に見ていきましょう。
デメリット | どういうこと?どうしてそうなる? |
高速巡航での燃費が伸びにくい | 高速で走り続けるような場面では、モーターの効率がやや落ち、発電のためにエンジンが働き続けるため、燃費が思ったほど伸びないことがあります。 |
エンジン音に違和感があることも | 車のスピードとは関係なく、発電のためにエンジンが「ブーン」と高い回転でうなることがあります。この音に慣れないうちは違和感を覚えるかもしれません。 |
冬の暖房で燃費が落ちやすい | 暖房の熱源をエンジンの排熱に頼っているため、冬場は車内を暖めるためにエンジンがかかる頻度が増え、燃費が悪化しがちです。 |
車両価格が高め | 複雑な電動パワートレインを搭載しているため、同じ車種のガソリン車と比べると、どうしても車両価格は高くなります。 |
ワンペダル操作が滑りやすい路面では注意 | アクセルを戻すだけで強く減速する感覚は、凍結路などの滑りやすい下り坂では、少し慎重な操作が求められる場面もあります。 |
▼デメリットとの上手な付き合い方
これらのデメリットは、e-POWERの特性を理解することで、ある程度上手に付き合うことができます。例えば、高速道路では急なアクセル操作を避け、クルーズコントロールなどを活用して穏やかな運転を心がける。エンジン音については、最新世代では静粛性が大きく向上していますし、「発電しているんだな」と理解すると気にならなくなる方も多いようです。冬場の燃費低下は、ある意味ハイブリッド車の宿命とも言えるので、シートヒーターなどを活用して、暖房への依存を減らすのも一つの手です。
▼本当に「損」なのか?価値の天秤
車両価格が高いという点は、購入時の大きな悩みどころです。しかし、その価格差を「損」と捉えるか、e-POWERがもたらす日々の「運転の快適性」「静粛性」「ストレスの軽減」といった価値への対価と捉えるかで、評価は大きく変わってきます。ガソリン価格や年間の走行距離、そして何よりご自身が運転に何を求めるかを天秤にかけて、じっくり比較検討することが大切です。
e-powerとハイブリッドの違い
e-POWERと一般的なハイブリッド(トヨタやホンダなど)の最も大きな違いは、e-POWERが「エンジンを発電にしか使わないシリーズ式」で常にモーターだけで走るのに対し、他のハイブリッドは「エンジンとモーターの両方を駆動に使うパラレル式(または複合式)」である点です。この構造の違いが、得意な走行シーンや走りの感覚の違いに直結しています。
似ているようで実は結構違う、それぞれのハイブリッドシステムの特徴を比べてみましょう。
観点 | e-POWER(シリーズ式) | トヨタ・ホンダ等のハイブリッド(パラレル式・複合式) |
駆動の主役 | モーター100% | エンジンとモーター(状況に応じて役割分担) |
エンジンの役割 | 発電専用 | 発電と駆動の両方 |
得意なシーン | 市街地(ストップ&ゴー) | 高速巡航 |
走りの感覚 | EVに近く、滑らかで静か | エンジンの回転と速度が連動しやすく、自然な感覚 |
音や振動 | 低速時は静か。高負荷時に発電用エンジンの回転が上がることがある | 基本的に静かだが、エンジン駆動に切り替わる感覚がある |
ワンペダル感覚 | 強い(e-Pedal Stepなど) | 車種による(比較的穏やか) |
▼結局、自分にはどっちが合ってるの?
どちらのシステムが優れている、というわけではありません。あなたのカーライフにどちらが合っているか、という視点で選ぶのが正解です。
- e-POWERがおすすめな人
- 街乗りや通勤がメインで、ストップ&ゴーが多い
- EVのような静かでシームレスな加速感が好き
- 運転のストレスを少しでも減らしたい
- トヨタ・ホンダ等のハイブリッドがおすすめな人
- 高速道路を使った長距離移動が多い
- エンジンと速度が連動する、** 古き良き伝統的な運転感覚**を好む
- 全体のバランスと効率を重視する
▼技術は常に進化の途中
ここでご紹介した特徴は、あくまで現時点での一般的な傾向です。e-POWERも最新の第3世代では高速燃費を大きく改善していますし、トヨタやホンダのハイブリッドも市街地での効率をどんどん高めています。技術は日進月歩で、お互いの弱点を克服するように進化を続けています。クルマを選ぶ際は、こうした最新の動向にも目を配りながら、ぜひ試乗してご自身の感覚で「好き」と思える一台を見つけてくださいね。
「日産ルークスe-powerはいつ?」の記事まとめ
- 新型ルークスにe-POWERは未搭載:2025年秋に発売された新型(4代目)日産ルークスに、e-POWERモデルは設定されていません。具体的な将来の搭載時期も公式には未定です。
- e-POWER非搭載の理由:軽自動車特有のスペースの制約、コストの上昇、そして軽EV「サクラ」との戦略的な棲み分けなどが、e-POWERがすぐに搭載されない複合的な理由と考えられています。
- e-POWERの仕組み:エンジンを発電専用に使い、100%モーターで駆動する日産独自のシリーズ式ハイブリッドです。これにより、電気自動車(EV)のような滑らかで静かな走りを実現します。
- メリットは街乗りに最適:静粛性の高さ、スムーズで力強い発進・加速、アクセル操作の負担軽減など、特にストップ&ゴーの多い市街地で運転の快適性を大きく向上させます。
- デメリットは高速とコスト:高速道路での燃費が伸びにくい傾向や、高負荷時のエンジン音、そしてガソリン車より高価になる点が主な注意点として挙げられます。
- 他のハイブリッドとの違い:e-POWERがモーター駆動に特化しているのに対し、トヨタやホンダの多くのハイブリッドはエンジンも駆動に使うため、高速巡航の効率に優れるという特性の違いがあります。
- 購入の判断基準:自分の運転スタイル(街乗りメインか、高速利用が多いか)を理解し、e-POWERの快適性という価値と価格のバランスを考えることが、最適なクルマ選びの鍵となります。
- 以下、参考出典
- 日産自動車株式会社 新型「ルークス」を発表 (ニュースリリース)
- 日産自動車株式会社 e-POWERシステム
- 日産自動車株式会社 第3世代e-POWER
- 日産自動車株式会社 先進技術 e-POWER
- 日産自動車株式会社 日産:ルークス [ ROOX ] 軽自動車 TOP
- 日産自動車株式会社 日産FAQ: ハイブリッド車・e-POWER車のリチウムイオンバッテリーの安全性や保証について教えて。
- 日産自動車株式会社 技術解説:電気駆動の魅力の拡散
- 経済産業省 資源エネルギー庁 給油所小売価格調査